ひとりごと〜諸星あたるの場合〜


この話は、諸星あたるの独白と回想によるものである。

唐突だが、最近のオレは何か変だ。
半裸に近い格好を見ても、ほとんど何とも思わなかったラムのことが、最近、妙に気になりだしたのだ。
宇宙中の女は全てオレのもんじゃー!ハーレムを実現しちゃる!と毎日のように考えていたこのオレが、だ。
何がどう気になるかと言うと…そんなこと恥ずかしくて誰にも言えるかっ。
ただ、夜が来るとなかなか寝付けない。これだけで大概のことは、大体のやつらにはわかるだろうと思う。
そんなわけで最近のオレは、寝不足状態だ。
だがしかし、アイツは知ってか知らずか、いつもと変わらずオレの腕に、体に、今日も絡み付いてくる…。


ラムは今日もあたるの部屋の押入れで眠る。背を向けたその寝姿の、背中から腰、その下のラインが、彼に“女”を感じさせた。
い、いかん…と思いつつ寝返りをうつあたる。
布団の中で落ち着き無く動き、平常心を取り戻そうと躍起になるが、それを意識すればするほど、眠れなくなる。
再び押入れ側に寝返りをうつと、布団脇にラムが端座していた。

「どうしたっちゃ、ダーリン?眠れないのけ?」

「ん…ああ…(…起こしてしまった…こんなに側に来られては益々かなわん…)」

「具合でも悪いの?熱でもあるんじゃ…」

あたるは半身を起き上がらせてラムを見た。彼女は心配そうな表情をして彼を見ている。
あたるの右手が、すっとラムの頬に伸びた。少しさすった。すべすべで柔らかく、手触りのいい肌。

「少し、このままで…」

「…うん…」

あたるの言葉に目を閉じて頷くラム。
あたるの手が頬から顎へ、そして首を撫で始めた。

「くすぐったいっちゃ…」

軽く笑いながら肩をすくめるラム。
首や肩口を撫でていたあたる、突然ラムの両肩を掴んで、彼女をもっと自分の側に引き寄せた。
その行動がかなり意外だったらしいラムは、目を大きく見開いた。

「どうしたっちゃ…」

あたるは自分からラムにキスをした。深い深いキスだ。
口内でラムを感じる。そして彼女のカラダを抱きしめる。
しばしあたるに身を任せるラム。
濃厚なキスが終わると、ラムが言った。

「いつものダーリンと、違うみたい…」

「…オレ、変か?ラム…」

「まさかダーリンからしてくると思わなかったから…」


“そりゃそうだったな…”とオレは内心思った。
この手のことはアイツに圧倒されっぱなしだったから、「まさか…」と思われるのも無理は無い。


“ドッドッドッドッ”
あたるの心音がどんどん早まる、大きくなる。全身の血流が熱くたぎってくる。
もしかすれば今夜、初めてラムを抱く事になるかもしれない。

「ラム…オレ…」

ラムがあたるの言いたいことを察してか、背中に回した両手を、パジャマ上着の内側に滑り込ませてきた。
ラムの掌、指先があたるの背中を撫でさすり、時々“きゅっ”と指を肌に食い込ませてくる。

あたるはラムに頬擦りし、彼女の匂いを吸い込んだ。
首筋に吸い付き、背中に回した手が、ラムのブラの留め具を外す。
外されたブラが、密着したカラダの間をずり落ちてゆく。
吸い付いたあたるの唇が、ラムの肩から鎖骨へ、そして、胸へ。
あたるは赤ん坊のように、ラムの乳房に吸い付いた。
ラムの片手があたるの頭を抱きしめる。赤ん坊にお乳をやるように、優しく自分の胸にあてがう。

「ダーリン…ウチ…」

ラムが吐息交じりの声で囁く。
腰を撫で回していたあたるの手が、ラムのパンティーの中へ入りかかってきた。その時。

「ま、待って、ダーリン…ウチ、今日…アノ日だから…」

「…え?」

パンティーに入れかけた手と、胸への愛撫が止まった。
顔を上げて下からラムを見やるあたる。彼女と目が合う。

「ごめんちゃ…アノ日だから、ウチ、今日は…」

「ラムゥ…」

半泣き声になるあたる。股間の火照りが収まらない。

ラムが、パジャマの下を膨らませているあたるの股間部分に視線を落とした。
薄闇の中でもわかるくらいに、彼女が恥ずかしそうに赤くなっているのがわかる。
そして少しの間、ためらっている風な様子を見せる。

「ウチ、こういうの初めてだから…」

そう言いつつ、ラムの視線があたるの股間と顔を行ったり来たりする。
照れているラムが何を思っているかを、何と無く察するあたる。思わずのどが、ごくり、と鳴ってしまう。

「ん…でも、ダーリンだから…ウチに出来る事なら…」

そう言うと、あたるのパジャマの下をゆっくり下げた。そしてまた、少しのためらい。
やがて、思い切ったように彼の下着に手をかけた。と、あたるの屹立が下着の端に引っかかった。

「う、ラム…」

何と無く察していたとはいえ、ラムのその行動と、先端を下着に軽く弾かれた感触で、あたるもまた顔を赤くし、戸惑いの表情を見せる。

「ダーリン、こんなになってるっちゃ…」

ラムの手が、あたるの屹立に自然と伸びる。
そして彼女の掌が、あたるの火照った部分を軽く握った。そしてそろそろと、上下に動かしだした。

「うっ…ラム…」

愛しい人の、自分と繋がるはずの部分を、優しく擦るラム。

「あ、う…ラ、ラムぅ…」

掌であたるを愛撫するラム。それを数回繰り返すと、今度は上半身を屈ませてきた。
そしてそっと先端に唇を寄せ、軽くキスをしてきた。キスをする唇が、やがて彼の屹立の頭を軽く挟み込んだ。
ラムは頬を紅潮させながら、あたるの屹立を少しずつ飲み込んでいく。すると彼女の舌が彼の屹立の頭に、ねちっ…と貼り付いてきた。
先走り汁とラムの唾液がラヴ・ローションとなって、あたるの屹立を濡らす。

次第にラムの口内に深く飲み込まれていく、あたるの屹立。

「んっ、んっ…」

「はっ、はっ、はっ…ラ、ラム…」

ラムにねぶられつつ、サオをしごかれ、うめくあたる。
ラムはラムで、初めてとは言いつつも、愛する人のカラダだからなのか、不慣れっぽいぎこちない動作ながらも、あたるの弱い部分を巧みに探り当てて、ねっとりとした愛撫を続けた。

「うっ…」

ラムの愛撫の果てに、あたるの白い体液が彼女の口内に発射された。そしてそれに驚いて口を離したラムの上半身にもかかった。

「ちゃっ…」

一気に脱力するあたる。ラムがティッシュを持ってきて、あたるのモノを優しく拭ってやる。

「ちょっとシャワー、浴びてくるっちゃ…」

しばし呆けたままのあたる。
少ししてラムが戻ってきた。あたるはパジャマの乱れを直して待っていた。

「ごめんちゃ、ダーリン…今度こそ…ね」

「オレも…ごめん、ラム…」

今夜はカラダ同士の交わりこそ無かったが、こんなにも自分のために尽くしてくれるラムが、本当に愛しく思える夜だった。

ふたりはその晩、ひとつの布団で抱き合って眠りについた。


…こんな事があったなどとは…誰にも言えるわけなかろうがっ。
今でも思い出すと…いや、もうやめとこう。

ところで、前にどこかで誰かに言った気がするが
“他のコと同じようにラムにもきっちり惚れとる”
という言葉だが…“他のコと同じ”という部分は少し訂正したい。

しかし、これは生涯口が裂けても、本人の前では絶対に言えんっ。


--- E N D ---

あとがき


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