マイナス イコール ゼロ


「アンタ、ハーレム作りたいんだって?」

ガールハントをしていたあたるに突如声をかけてきた男。
見かけはあたるより少し若いくらいの少年か。今時のチープ・カジュアル、とでも言うのだろうか、統一感の無い派手な色をふんだんに取り入れていて一見目立ちそうなものだが、都会の雑踏ではそのファッションすら色褪せて見えた。

その彼、満面の作り笑顔で名刺大の紙を差し出しながら、言った。

「美女よりどりみどり!アンタの煩悩レベルなら結構なモンが作れそうだぜ。気が向いたらここに連絡してきてよ」

おかしなキャッチ・セールスか何だかわからないまま、あたるがその名刺を受け取ると、間も無く少年は雑踏の中に紛れて見えなくなった。

「何じゃ、今のは…あんなガキが何でそんな事を?」

何か仕掛けでもあるんじゃなかろうか、と思ってか、紙を光りに透かしたりして隈なく見たが、やはり単なる名刺のようだ。
それをズボンのポケットに突っ込むと、あたるはガールハントの続きを始めた。


「ダーリンまたガールハントしてるっちゃねっ!」

夕食後、あたるの部屋でラムはぷりぷり怒っていた。

「ただいま〜」

「やーっと帰って来たっちゃ。もうっ!ダーリンッ!!」

あたるの声を聞きつけて、階下に降りるラム。
帰宅して早々に居間の食卓で夕飯を掻き込むあたるに向かって、ラムは文句を言った。

「またこんな時間までガールハントしてっ!」

「帰るなり何じゃまったく。飯くらいゆっくり食わせんかっ」

「どーしてガールハント止めないっちゃ!?ウチがいるのにっ!」

「…それとこれとは別じゃっ」

頬を膨らませてあたるを睨み付けるラム。あたるはしらっとして飯を掻き込み続けている。

「そんなに他の女がいいんなら、好きにしたらいいっちゃ!おやすみっ!」

「何だよ、やけにあっさり行きおったな…」

自室に戻ってみると、ベランダ側の窓が開いて風が入ってきている。ラムはUFOにでも行ったのか部屋はもぬけの殻だった。

「いつもの事だとゆーのに、何もUFOに戻らんでも…ラムのアホッ」

確かに可愛かったりきれいな女性にはつい声をかけたくなるし、“美少女リスト”を作るのも楽しいと思っていた。
つまり女性のいない世界など、あたるにとっては砂漠同然なのである。

「そういや…ハーレム、ねぇ…」

ズボンのポケットにしまっておいた名刺の事を思い出して、取り出して見る。

「オレの煩悩レベルなら、相当なモンが出来る、とかぬかしてたな、あのガキ」

名刺には連絡先らしい電話番号と住所だけが書いてあった。

「でもあのガキ、普通の人間にしか見えんかったしなぁ。どーせ変な勧誘かなんかだろーなぁ」

ごろごろしながら、名刺をかざして見る。「ハーレム」という、あたるにとっては非常〜に魅力的な言葉が、彼を誘惑する。
恐らく今夜は、ラムは戻って来ないつもりなのだろう。いつもの事なのに…と、少々ムカついてきた。

「今から電話しても無駄だろーが、ま、ものは試しじゃ」

玄関の家電話から、名刺にあった番号に電話をかける。呼び出し音が数回、すると、さっきの少年らしい声の人物が電話口に出た。

「やっぱりかけてくると思ったよ。で、ハーレムの主(あるじ)になる気になった理由も、まぁ妥当なとこだね」

「理由?」

「そ、理由。彼女とケンカしたんだろ?で、半ばヤケでハーレムを作りたい、と」

「何でお前がそんな事まで知っとるんじゃっ!…ただのガキ、っちゅーわけでもなさそーだな」

「で、どうすんの?ハーレム作りたいんだろ?作りたいんなら、今すぐ電話口でアンタの望みを言ってみな。それだけでいいから」

「その前にクソガキッ!お前の名前やら素性やらを一切こっちは聞いとらんぞっ」

「………」

「え?何だって?」

「名前は今言ったから。聞こえなかった?とにかくアンタの望みを聞いてやれるのは今夜限りだから、決めるなら今のうちだよ」

あたるはしばし渋っていた。得体の知れない少年から「ハーレムを作ってやる」と言われて、ふたつ返事で決めていいものかどうか。しかも相手は謎の人物だ。普通の人間では無いらしい。

「どうすんの?アンタの彼女の何十倍もいいオンナばっか集められるんだぜ。しかも“お試し期間”付きだ。1週間試してみて気に入らなかったら、クーリング・オフってのも出来る」

「金取るのか?」

「んなわけ無いでしょ。…でも、お金より高くつくかもね」

「ホントーにハーレム出来るのか?そっちから何か要求はしてこんのか?」

「まぁ、それはあとでゆっくり話すとして。とにかく決めるなら今夜のうちだよ」

「ひとつ条件があるのだが…ラム抜きのハーレムじゃあるまい?必ずラムが入ってる事がこっちの条件じゃ」

「そっちの条件は…ま、それも後で話すよ」

「何かすっきりせん部分もあるが…1週間だけ試せると言うし…それじゃあ、ハーレム一丁、頼む」

「毎度っ!これで“契約”成立、って事で」

「それよりもっ!さっきオレが聞いとった事の答えは?そっちからの要求は有るのか無いのか?それとラムの事は?」

「あー、その事ね。“契約”の代償は、1週間試してみて、そのまま継続したらいただくよ。それと、アンタの彼女の事だけど」

しばし、電話口の向こうで沈黙する少年。

「“契約”継続時にいただく代償ってやつが、アンタの彼女、ってワケ。もちろん“お試し期間”の間は、彼女も入れといてやるけどね。どう?これで納得いった?」

「おいっ!ちょっ…待てって!!」

あたるが抗議しようとしたところで、向こうから電話が切れた。


翌日から、あたるのハーレム生活が始まった。もちろんその中にはラムもいた。
が…そのラムは、変に従順で、おとなしい。他の女性に混ざって、あたるに擦り寄ってきている。

「おい、ラム」

「何だっちゃ?ご主人様」

「ご主人様、じゃなかろーが。お前、ホントーにラム、か?」

「だっちゃ。ウチは、ラムだっちゃ、ご主人様」

ワイワイと押し合うようにして、あたるに擦り寄る女性達。その中に埋もれていくラム。

「ご主人様〜」

「はいはい。順番、順番…」

と言いつつも、ラムの事が気になってしまう。どこにいるのか、と目で探してみると。女性達の群れの中から押し出される、ラムの姿が見えた。

「新入りのくせにちょっと図々しいんだよっ!」

「アタシたちは“亜空間ハーレム組合”の規律にのっとって、やってるんだ。ひとりだけご主人様にベタベタするのはルール違反だってゆーのっ!」

「でも、ウチは…」

「アンタ、ご主人様のなんなワケ?組合の人間じゃないのに、どーしてこんなとこにいるのさ」

「ウチは、ダーリンの…」

「ダーリンッ!?ご主人様、って言え、って最初に口酸っぱくして言っておいたでしょーがっ!それに態度も周りに合わせるっ!そうでないと…」

「わ、わかったっちゃ…言う通りにするっちゃ…」

何を話しているのか、あたるには聞こえなかったが、ひとりのけ者にされたような様子のラムを、美女の群れの隙間から窺うあたる。
そして寝間に入る時間になった。

「ご主人様〜今夜は私と…」
「いえ、アタシと〜」
「今夜はあたしだってばぁ〜」

正にハーレム状態。美女達がかしずいて、色っぽくあたるに迫る。
が、当のあたる、美女の群れに埋もれていたラムに近付くと、手を取って、そのまま黙って閨房に入っていった。


「何が“ご主人様”じゃ。お前ホントーに、ラムなのか?」

「ふぅ〜…やっとダーリンとふたりっきりになれたっちゃ」

「何だよ、やっぱラムだったか…何で表でもそう呼ばんのだ?」

「“亜空間ハーレム組合”の規則で、そうなってるそうだっちゃ。つまり他の女は皆、そこの組合員だっちゃ」

「何じゃ、そりゃ」

「それよりダーリン。な〜んで、ハーレムなんか、頼んだっちゃ!?」

「いや…1週間“お試し期間”があると言うし、お前また怒ってUFOに行っとったから…」

「そのお陰で、ウチはいい迷惑だっちゃ!」

「それより何で、その組合の規則守ってるんだ?電撃で脅せばいいものを」

「ウチの電撃、効かないんだもん。それに、規則に従わないと…1週間後に…」

「1週間後に?」

「ダーリンが“亜空間ホスト組合”に強制的に入れられるって…」

「ホスト組合!?何なんじゃ、一体それはっ!?」

「亜空間で女性をもてなすための組合だっちゃ」

「女性をもてなす、ねぇ…オレとしては、もてなされる方がいいのだが」

「何アホな事言ってるっちゃ!で、“お試し期間”が終わったら、どうするつもりけ?」

「“お試し期間”だけで契約は破棄しちゃる。そうしないと、だな…」

ラムが代償として持っていかれる事を、あたるは言い渋っていた。するとそこに…例の少年が突如として姿を現した。

「寝室に入り込んだ野暮は謝っとくよ、失礼。1週間、彼女が規則を守ればアンタは契約を継続するか、破棄するかを選択出来る。もし継続するなら…」

「ちょっ、待てって…その事は…」

「契約継続の場合、彼女には“亜空間ハーレム組合”に入ってもらう事になる。それが代償」

「ラムをハーレム組合にっ!?」

「そ。宇宙や亜空間の選りすぐりの美女を集めた組合だ。アンタの彼女もそこに入れるランクに十分達してるからね」

「そーゆー話だったら、きっぱり断るっ!と言うより今すぐ契約破棄じゃっ!」

「そうはいかないって。“お試し期間”の1週間も契約のうちなんだからさ。今すぐ破棄する、って言うなら、即、ふたりとも組合送りだ。それでもいいの?」

「…1週間経ったら、破棄してもいいんだな?契約を」

「そういう事。ま、それじゃごゆっくり」

それだけ言うと少年は姿を消した。

その話を聞いた後、ふたりは1週間の辛抱だから…という事で、納得するしかなかった。
そしてその後、あたるはラムを抱いた。


翌日も、その翌日も、美女達に“ご主人様”と呼ばれ、かしずかれ、擦り寄られる日々が続いた。
が、それだけ大勢の美女がいながら、あたるが閨房で夜を共にする相手は、ラムだけだった。

「組合員でも無いくせに…」
「ご主人様の寵愛を一身に受けて!あの女!」
「ご主人様もどういうつもりなのかしらね…」

そして閨房のベッドの上で。

「ラム、あと明日1日だけだから…」

「ダーリンもしかして、美女に囲まれた生活をやめるのが、惜しくなってきてるんじゃないっちゃ?」

「契約を破棄せんと、お前がハーレム組合に入れられてしまうだろーがっ」

「ウチが規則守らないと、ダーリンもホスト組合送りだっちゃね」

「ラムが他の男にかしずいて…なんて事は…」

「ホントにそう思ってるっちゃ?」

「んっ…」

あたるはそこで押し黙り、自分の下に横たわるラムに、唇を合わせた。
ここ数日のあたる、いつにも増して、激しくラムを求め続けた。
ラムの腕があたるの背に回る。彼女の掌や指の腹が、彼の背中を泳ぐように撫で回し、時たま指先に力を入れて食い込ませてくる。

ラムの右足が持ち上がり、あたるの腰に回される。
ラムもオレを欲しがってるのか…と、キスをしながらあたるは思った。
組み合う唇と舌を離す。銀糸がふたりを繋いで、ゆっくりと切れていく。
あたるはラムの耳たぶを舐めたり噛んだり、そこから顎の下あたりの首筋に唇や舌を這わせたりする。
皮膚の薄い部分に、ここ数日の間に刻み込まれた“赤い印”。それが消えないうちに、新たな印がラムの肌に刷り込まれる。

時々ラムの顔を覗き込む。
すると、何か言いたげな顔をするものの、あたるの手が動くたびに、眉をしかめた快楽の表情で悶える。
あたるの手や唇、舌先が、ラムの鋭敏な部分を刺激する。その度にラムがあられもない声で反応する。
感度のいいラムのカラダを抱きながら、どんどん気持ちが昂ぶるあたる。
もしラムがハーレムに送られてしまったら、他の男を相手にこんな声を出すのだろうか…ふと、そんな思いがあたるの頭をよぎる。

ラムの手が、もどかしそうにあたるの股間に伸びる。
はぁはぁ、と息をつきながら、あたるの肉茎を握るラム。

「ダーリン、早く…」

ラムが握った肉茎を自身の手でガイドしながら、濡れてふやけた肉の花びらにあてがった。
ぬちっ…粘り気のある接触音。彼女はあてがったそれを、自身の手で、つぼみのナカに挿入していく。
あたるも腰を押し進めて、ラムのナカへと自身を送り込む。

「あ、あ…い、いい…ダーリンの…あ、んっ…」

震える声であたるを迎え入れるラム。どこを愛撫しても、挿入しても、ラムはいつでも感度を高めてあたるを迎え入れてくれる。
そうすると否応無しに、あたるの欲情も高まる。
ラムのどこをどうすれば、どう反応するのか。大体のところはわかっていた。それでもたまに違う応え方をしてくると、その反応に妙にそそられた。

「ああ…あっ、ああぁ…あはぁっ…あ、あ、あ!い、い…ダー…リン…ん、あ、ああぁっ!」

のどの奥から吐息と共に、次から次へと。弾くように出てくる、ラムの声。

「ラム…ラム…」

「ダーリ…ン、あ、あ…ウチ、イ、イッちゃ、う…!…ちゃあぁぁぁぁーーーっ!!」

ラムの昂ぶりの放電がふたりを包む。あたるを激しく痺れさせると、彼の肉茎を通じてラムの内部にも電気が注がれ、彼女の弱点を更に刺激した。

「ダーリンッ!ああぁっ!ちゃあぁぁーーーっっ!!」

「ぐおぉぉーーっ!ラムーーーッ!」

そうしてあたるはラムの上に、ばったり倒れ込んだ。荒い呼吸を、彼女の上で整える。
汗ばんだカラダを密着させてラムの匂いを吸い込んだ後、ごろりと横になった。
両腕を頭の後ろに組んで、天井を見上げるあたる。
ラムは腹ばいになって、あたるに顔を寄せ、指先であちこち突付いたり、なぞったりを繰り返す。

「くすぐったいだろーが…やめろって」

眉根を寄せて笑いながら、あたるがラムを軽くいなす。するとラム、ふいにこんな事を言った。

「ウチから、ダーリンを引いたら…ゼロ、だっちゃ」

「どーゆー事だ?」

「ダーリンが“亜空間ホスト組合”に送られて、いなくなったりしたら、ウチの中、空っぽになるっちゃ。だから、ウチ、マイナス、ダーリン、イコール、ゼロ、だっちゃ」

「ふーーん…何だか難しくてよくわからんわ…」

「ね、ダーリンは?ダーリンからウチをマイナスしても…ゼロにはならないっちゃねぇ、きっと」

「…何を言っとるのか、よくわからんっ…」

「好きな女、一杯いるから、ダーリンの中からウチを引いても…」

「んな事…数字で喩えられるもんでもなかろーが…」

あたるは寝返りを打って、ラムの反対方向に顔を向けた。

(ラム、引く、オレ、イコール、ゼロ、か…まったく何ちゅー恥ずかしい事を、恥ずかしげも無く…)

あたるはラムに顔を見られまい、と思っていた。有るような無いような答えに、赤くなった顔を。


「今日でお試し期間は終わりのはずだが?」

「一応そういう事だね」

「一応、とはどーゆー事だ?」

ハーレム最終日、あたるは美女軍団そっちのけで、例の少年と話していた。

「アンタの考えてる事は大体わかってるよ。選択するまでも無いだろ?男にとっちゃここは天国極楽以上なんだからさ」

「アホかっ!こんの〜〜…スットコドッコイヤローがっ!!」

少年に食ってかかるあたるの口から、思わずそんな言葉が出た。すると少年、突如狼狽しだした。

「うっ、えっ…ちょっ…何でそれを…」

「何じゃ?どーした?」

「いや、その…別に…」

「おい、どーした、スットコドッコイのクソガキッ!」

「う…もういい…この契約、こっちからお断りだっ…」

「どーゆーこっちゃ…オレ、何かしたか?」

「だから、アンタみたいな人間は、こっちからお断りだっ!って言ってるんだよっ!」

「ああ、そう。ところでどーやって帰ればいいのだ?それとラムは?」

「あーもー…面倒臭いなぁ…彼女なら今さっき、元のとこに帰しといたよ」

「本当か?」

「アンタみたいな面倒な人間の彼女を取ったら、次は何されるかわかったもんじゃ…。あんないい女、ホントはハーレム組合に入れたかったんだけど…あーあ、もったいないなぁ…」

「何アホな事ぬかしとるんじゃっ!やっぱお前は“スットコドッコイ”のクソガキじゃっ!そんな事してみろ、ただでおくかっ!」

「うわっ…また…」

「顔が蒼いぞ?ったく、何なんじゃ、一体…」

そんなやり取りの後、あたるは間も無く友引町の自宅に戻った。そして例の少年、あたるを帰した後に、頭を掻きながらこんな事をぼやいていた。

「何でアイツの口から、あの言葉が出てくるんだよ…あの男、やっぱ並みの人間じゃなかったわけね…人間界でいい人材探すのも楽じゃないや、まったく。まぁホスト組合送りはどーでもいいとして、やっぱもったいなかったなぁ、アイツの彼女…いや、やめとこ。下手に手ぇ出したら今度は何されるかわかったもんじゃないや…」


確かに少年が言っていた通り、ラムは先に戻っていた。

「おかえりなさい、だっちゃ、ダーリン」

「ったく、何だったんだ、この1週間は…」

「ホントは鼻の下伸ばしっぱなしで、デレデレしてたくせにっ」

「そりゃまぁ…当たり前じゃっ!あんな体験そうそう出来るもんじゃなかろーがっ」

「それにしても…どーして他の女と…寝なかったっちゃ?」

足を崩して横座りをするラム、あたるに擦り寄りながら、そんな質問をしてきた。

「いや、それは…うーむ、今考えると、非常〜〜にっ!もったいない事をしたなぁ、と思ってるところじゃっ!」

「あそこなら、組合の規則で“ご主人様”には電撃リンチもご法度だったっちゃ。ダーリンにとったら…いい機会だったんじゃないのけ?もちろん1週間過ぎたら、まとめて電撃リンチするつもりだったけどっ」

「うーむ、確かにもったいない事を…いや、んな事はどーでもよかろーがっ!」

「もしかして、契約継続したいなぁ…なんて、時々思ってたんじゃないのけ!?」

「(ギクッ!)んな事あるわけ…」

「ウチがハーレム組合送りになって…ダーリン以外の男と…なんて事になっても?」

「いかーんっ!絶対にダメじゃっ!それだけはっ!!」

「やっぱりダーリン、妬いてるっちゃ♪嬉しいっ!」

擦り寄ってきたラム、あたるの首に腕を回して顔を向き合せた。

「あんなにたくさん女がいたのに、ウチだけ…抱いてくれて、嬉しかったっちゃ♪」

「…いや、まぁ…」(他の女と寝て契約継続したくなったりしたら…ラムがハーレム送りになってしまうだろーが…)

「そう言えば、ダーリンの答えは?」

「何の事だ?」

「ダーリンからウチを引いたら、いくつになるか、っていう質問」

「だからそれは、数字に出来るもんじゃなかろーが…答えは保留じゃっ…」

ラムの潤んだ大きな瞳が、自分の中を見透かしているような気がして、つい、顔を背けるあたる。

(オレからラムをマイナスしたら…ん?一体いくつなんだ?しのぶやサクラさん、竜ちゃん、ランちゃん、弁天様におユキさん…等々を加算してもだな…まぁどーでもいいか、んな事は…)

「ダーリンたら、答え保留なんて、ズルいっちゃ。…ま、いいか♪ダーリンッ♪それとも“ご主人様”って呼ばれる方がいいっちゃ?」

「何アホな事を…そんな呼ばれ方されたいワケなかろーが。ラムらしくないからな…」

そして夜。一戦交えつつ、行為の途中で先の質問を再び囁くラム。

「…こうしてる…時、は…いくつ…だっちゃ?あ、んっ…」

「…お前も…しつこい…な、くっ…」

「…んっ、こう…したら?…どう?」

「うっ…こういう、時、は…ひゃ…100…くっ…んっ…」

「ウ、ウチ、も…あ、あっ…あ、は…んっ…い、いい…っちゃ、ダーリン…」

絡みつつ、満たされて百になる時、今宵再び。

--- E N D ---

あとがき


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