ジャンキー(夢中な人々)


“ラム、可愛いよ…”

「う…ん…ダーリン…」

“好きだ…愛してる…ラム…”

「ウ、ウチも…あ、うん…もっと…言って、ダー、リン…」

濃紺の闇に包まれた部屋の中で、“あたる”が、ラムを抱きながら、彼女の耳元で何度も愛の言葉を囁いていた。

「でも…やっぱり…本物の、ダーリンじゃ、無いから…」

“ホログラフィ”だが手応えのある“あたる”が、甘い言葉を繰り返しながら、ラムを愛撫していた。それはラムの記憶に、願望を吸い上げさせて作り出した、“自分に夢中で浮気をしない”理想のあたるだった。

最初は“理想のあたる”に抱かれたらどんなにいいだろう、と思って、専用のマシンを用意したラムだったが、“あたる”の言葉と愛撫でカラダを熱く火照らせながらも、目の前にいる彼に、次第に妙な違和感を覚え始めていた。

「やっぱり…これ以上、感じないっちゃ…本当のダーリンじゃ…無いから…何だか…」

そしてラムは傍らに置いていた小型の投影機のスイッチを切った。“愛、し、て…る…ラ、ム…”途切れ途切れの音声を引きずって、“あたる”の残像がチラつきながら消えていった。

「何だか、期待してたほどじゃ無かったっちゃ…それにしても、ダーリン遅いなぁ…どこで何してるっちゃ」

横たわったまま、ひとりぼやくラム。

ホログラフィとはいえ、手応えのあった“あたる”の愛撫の余韻が、ラムのカラダのそこかしこに残っている。先まで絡み合っていた感触を思い出すと、頭の中や乳先が痺れてきて鼓動が早まり、半ば濡れ始めていた秘所も、再び熱を帯びて疼いてきた。

ラムは、火照ったカラダを持て余していた。そして先まで“あたる”に抱かれていた虎縞柄の敷物の上で、天井を見つめながら…膝を立てて、両足を、広げた。

“ごくり”と小さくのどを鳴らしながら、両手を見つめ、パリパリパリ…と、電気の火花を散らす。その手をゆっくりと…自身の広げた秘所に近付けた。

「ちゃあっ!し、痺れるぅぅ…ん…」

指先から散らしたスパークを秘裂の狭間に軽く浴びせると、ラムはもう、そこから後戻り出来なくなってしまった。
数回、軽い放電で秘裂に刺激を与えると、電気の微振動がラムの陰核をたちまち充血させ、それは勃起し包皮を押しのけて、鮮紅色の頭をのぞかせた。

「あ、あ…い、いい…いいっちゃぁ…」

その快感が、ラムの理性のタガを外した。次第に大胆かつ、淫らになっていく、ラム。

両手で、陰毛繁る厚みのある秘唇を左右に広げる。そして秘唇に食い込ませている左右の指先から、細い火花を放った。
ラムの、皮膚の下にある陰核のサオ部分、そして既に赤く膨らんで包皮から飛び出した頭の部分に、弱くて微細なパルスが伝わった。

「はっ、あっ、んっ!あ、あ、あぁあぁあああっ!」

ピリピリした振動を、自身の弱点にしばし当てながら、肉体の快楽に陶酔するラム。そして右手の指先を、するりと溝に這わせて、ゆっくりとその先へと向かわせた。

(ぬちゅっ)

谷底に滑り込んだ指先。“ぬるり”としたものが、ラムの指先に絡み付く。

(ぬぷぅっ…ぬ、ぬ、ぬ)

「ううん…ダーリン…」

女体の奥に続くつぼんだ入り口から、自身の指を挿入したラム。押し込めるところまで入れると、指先から内部へ向けて軽く放電した。

(パリパリッ、パチパチパチッ!)

「ちゃあぁぁぁーーっ!…あ、あ、あぁ…」

M字に広げた中央に埋もれている指を一旦抜きかけると、ラムの指にたっぷりの愛液がまとわり付いて糸を引いた。そして再びゆっくり押し込み、ナカで軽く放電する。

(パチパチパチッ)

「ああぁーーーーっ!!」

美しくも淫猥な裸体が、臀部と肩を支点にして大きく反り返り、ラムは思わず1オクターブ高い大きな声を上げてしまった。
そしてラムの行為は次第にエスカレートしていった。

(ぬちゅ、ぬちゅ、ぬちゅ、ぬちゅ…ピリピリピリッ!)

「はぁんっ!」

指の往復ピッチが上がり、陰核にもパルスを送る。腰をカクカク揺すりながら、空いた左手が胸元に伸びた。
乳房を覆い、乳首の根元に指先を当てる。そして、軽く放電。

(ピリピリピリピリッ!)

微弱なパルスが、ラムの乳首を微振動させた。

「あふっ…!い、いいっちゃぁ…」

右手で陰部を慰めつつ、左手の親指と人差し指で乳首を摘み、“きゅっ”と引き上げながら、再び弱いパルスを送り込む。

「う、うん…あ、う、う、ん…」

(ピリリリリッ)

「ちゃっ…ああ、あぁぁ、あ、あぁぁっ!…は、ぁん…ダー、リンッ…!」

目を閉じてあたるに抱かれている時を思い出しつつ、口を半開きにしてのどの奥から艶かしい声を引っ切り無しに漏らす。左手で乳房を抱き、汗と愛液でたっぷり濡れた陰部に右手を蠢かせつつ、ひとりエッチで乱れに乱れるラム。

「ひっ!い、いいっ…いいっちゃあぁ…ダ…ダー、リン…」

自身の“自家発電”がこんなにもいいとは、今まで思いもよらなかったラム。誰も見ていないのをいい事に、悶えに悶えた。そして。

「い、い、イッ…!イ、クうぅぅ…ん、ん…」

全身を痙攣のようにピクピク震わせ、一定の間隔で“ビクッ、ビクッ”と爆(は)ぜる裸体。腰を浮かし、つま先の爪の先まで力ませて、ラムはひとりエッチで、軽く果ててしまった。

「はぁ、はぁ…はぁ…ん、ダーリン…」

一旦果ててから、膣から指を抜き取ると、ねっとりした淫汁がラムの手指にたっぷりまとわり付いて、糸を引いていた。部屋に差し込むわずかな明かりが当たると、てらりと光る、ラムの細い指先。

今の余韻で、あちこちから漏電しているラム。少しの間息を整えてからむっくり起き上がると、部屋の出入り口を見つめながら、呟いた。

「それにしてもダーリン…ガールハントしてるにしても、遅いっちゃ。どうしたのかなぁ…」

そして薄暗い部屋の中、体育座りをして、あたるの帰りを待っていた。

と、ラムの耳に階段を上ってくる足音が聞こえた。

「ダーリンやっと帰ってきたっちゃ。どこで何してたのか、しっかり聞かなくちゃ」


“ガチャ”

ドアが開いた。薄暗い中へ人が入ってきた。が…目を凝らして見てみると、それは…。

「こんばんわ、ラムさん」

入ってきたのは、面堂だった。

「しゅ、終太郎…ど、どうしたっちゃ、こんな時間に…」

ラムは慌てて虎縞柄の敷物で裸体を覆った。

「面堂家の情報網を甘く見ないで下さい…ラムさん、あなたの…素敵な姿、しっかり拝見させていただきましたよ」

「い、今の、見てたのけ!?もしかして、ダーリンがなかなか帰ってこないのも…」

「諸星なら今頃、僕の私邸のひとつで、惰眠を貪っている事でしょう。ご両親やジャリテンと一緒に。今夜の相手が僕では、役不足ですか?ラムさん」

「今すぐここから出てくっちゃ!」

裸体を隠しつつ威嚇の放電を始めたラム。しかし面堂、そんなラムの様子にたじろぎもせず、ゆっくり近づきながら着衣を脱いでいった。
そして面堂は、敷物を巻き付けたままのラムをゆっくり押し倒し、ラムがカラダを隠している敷物の端を掴んだ。

「やぁっ、いやぁっ!終太郎、やめるっちゃ!ダーリン!ダーリーーンッ!」

あたるに助けを求める言葉と共に強烈な電撃を放ったラム。が、面堂はその衝撃に少しだけ耐える様子を見せると、まるで何も無かったようにケロリとして、ラムに軽く笑いかけた。

「ど、どうして、ウチの電撃が効かないっちゃ!?」

「面堂家の技術力も…甘く見ない方がいいですよ。ラムさんが放つ一番強い放電エネルギーのデータから、それに耐えうるものを密かに開発していたんですよ、この日、この時のために」

面堂の言う通りだった。ラムが何度電撃を浴びせても、彼はまったくこたえていないのだ。何かを身に付けているようでもないのに、ラムの唯一の攻撃能力である電撃が、無力化しているのだ。

「ある技術を応用して、ラムさんの電気を中和させているんですよ。さ、いい子だから…もう乱暴な事はやめて下さい。僕もラムさんを無理矢理どうこうするつもりは…ありませんから。でも今夜こそは…僕のものにしてみせますよ、ラムさん…」

「そ、そんな…」

意外な展開に、動揺を隠し切れないラム。カラダに巻き付けた敷物を掴む手に力が入り、全身を強張らせる。

「諸星が相手の時のラムさんは…本当に美しい。しかし僕がそんな様子をどんな思いで見ていたか…わかりますか?ラムさん…」

「そ、それじゃあ、もしかして、今までずっと…見てたのけ?ウチとダーリンの事を…」

「ええ…まさに、煮え湯を飲まされ、臓物をえぐられる…そんな思いでしたよ」

面堂を“きっ”と睨み付け、あくまで自分を覆うものを離さないラム。面堂が引き剥がそうとするそれを、死守しようと踏ん張る。が、ラムはそっちに気を取られ過ぎていた。

「ああっ!」

全身がビクリと弾けてラムは悲鳴を上げた。突如、骨太の指がラムの陰部に押し入ってきたのだ。先までの余韻でたちまち疼きだす、ラムのカラダ。

「あはぁっ!やぁっ!」

「カラダは正直なものですよ…先の行為で、もうこんなに濡れていますよ、ラムさん…。ほら、ここを、こうすれば…」

「あっ、あっ!いやぁっ…ん…」

面堂の指の動きで、ラムの力が一気に抜けた。裸体を覆っていた敷物が、面堂の手によって容易に解かれた。

「む、無理矢理…しない、って…言って、た、のに…ああっ…!」

(くちゅくちゅ…ぬちゅ、ぬちゅ…ぬちぃっ…)

「さっきまでおひとりで、あのような事をされていて…ここをこんなに…濡らしているのに、ですか?」

「ち、違っ…あっ、あっ、あっ!や、やめっ…!…いっ…あ、あ、あ…」

「諸星よりずっといい思いをさせて差し上げますよ、ラムさん…」

ラムが脱力している隙に下着を脱いだ面堂。そしてラムを抱こうとした。

「やっ、いやだっちゃ…お願いだから、帰って…あ、あ、あ!あぁんっ!」

面堂はラムとカラダを合わせようとするが、ラムは彼の胸板に手を当てて押しやり、どうあっても抱かれたくない気持ちを態度で表した。
ラムに押し返されつつ、面堂が言う。

「僕がこんなにあなたを感じさせているのに、それでもお嫌ですか?どうしてもっと…ご自分に素直になってくれないんです?僕がこんなに…ラムさんの事を愛しているというのに…」

「こ、こんなの、い、いや、だっちゃ…ウチの心も、カラダも…ダーリンだけの、もの…なのに…。そ、それに…しゅ、終太郎が、欲しいのは…ウチの…カ、カラダ、だけ…だっちゃ…そんなの、本当に…愛して、る、って…い、言わない…っちゃ…」

「なぜそんなに…諸星がいいんですか?浮気ばかりで、ラムさんを泣かしてばかりいる…そして何より…あなたが一番言って欲しい愛の言葉を、口にしない。そんな男のどこが?僕には到底…理解出来ません」

「終太郎には…わからない…っちゃ…ウチは、ダーリンの、全部…全部が、好き…。は、あ、う、う…終、太郎、に、こ、こうされてる、時も…ダー、リンの事、だけ…思ってる…っちゃ…。だ、だから…」

「…だから、無理矢理抱いても、心はずっと…諸星のもの、だと?」

「だっちゃ…だから、お願い…もう、帰って…これ以上、は…。…ひっ!?あはぁっ!いやっ!いやぁっ!だ、だからっ!や、やめっ…い、あ…はぁっ、はぁっ、はぁっ…はぁんっ!」

(ぬっちゅ、ぬっちゅ、ぬちゅぬちゅぬちゅぬちゅ…ぬちぬちっ……ぐちゅ…)

「はっ!はあぁっ!あっ、あっ!そ、そんな、にっ!だめぇっ!」

「ラムさん…今の言葉を聞いて…僕は俄然、やる気が出てきましたよ…今夜からあなたは…僕の事を愛するようになりますよ、必ず…。僕がこんなに、あなたに夢中なのを知っていて、あのような事を言われては…。必ずや諸星から、あなたを奪ってみせますよ…ラムさん」

フェミニストとはいえ、面堂も男だ。ラムの言葉で彼の欲望に火が点いた。面堂の“紳士な理性”は音を立てて崩れ、ラムをものにするため、遂に“無理矢理”の力技に打って出たのだ。

しかしラムはあくまで抗う事をやめない。彼の胸や肩や顔に手を当てて押し返そうとしたり、秘裂をまさぐる手をどけようと、必死にもがいてみるものの、面堂のカラダも手も、びくともしない。むしろラムが抵抗すればするほど、面堂のカラダに力が入り、ラムを攻めている手の動きが激しさを増した。

「ダーリン、ダーリーーンッ!!いやぁーーっ!」

あたるを呼びながら、ラムは“パシパシ、パンッ!”と、半ば力が抜けかかった両手で、面堂のカラダを叩いたり、頬をはたいたりした。

面堂の事は嫌いでは無かったが、それはあくまで“友人”としての感情であり、面堂が自分に気がある事は、今までのいきさつから、むろん知ってはいたが、友人以上の関係になるつもりはまったく無かった。

「ずっと、友達、だと…思って、たの、に…こ、こんな事、する、なんて…ど、どうして…ん、んん、はぁあっ!」

「ラムさんの事を思っている男連中なら、一度はこうして…あなたを抱いてみたい、と思ってるんですよ。知りませんでしたか?常に刺激的なビキニスタイルで自由奔放に飛び回っていれば、そのカラダに魅力を感じない男は、そうはいないですよ…。それに、愛らしく美しいその顔立ちや、諸星に夢中で他の男など眼中に無いその態度が…つまり、あなたの全てが、男にとって理想的で魅惑的なんですよ、ラムさん。おわかりですか?…それに気が付いていなかったとしたら…ラムさん、あなたは本当に、罪な人だ…」

「そ、そんな事…知らない、っちゃ…ウチは…ダーリンが、好きなだけ、なのに…そ、そんな…」

「そしてもちろん、僕も男です、ラムさんをものにしたい、という気持ちが…もう、抑えきれないんですよ…。だから、少々手荒な真似をしますが、失礼…」

そして面堂は、ラムの両足をぐいっ、と広げて、向かって左足を自分の左の膝で押さえ、彼女のもう片足の膝裏を右手で掴んで押さえた。薄闇の中ではっきりとは見えないが、ラムの秘裂を、その粘膜、陰核、膣口が見えるくらいに大きく広げたのだ。

「いやあぁっ!何するっちゃーっ!」

「ラムさん、あなたの全てを…僕に見せて下さい。薄暗くてよくは見えないですが…あなたの匂いがします。僕の心臓が先より高鳴るような、そんな匂いが…。あなたは本当に、罪な人だ、ラムさん…こんなに僕を夢中にさせておいて、そのカラダの隅々までが、もう…あの、諸星のものだと…そう思うと、それだけで…」

面堂の我慢ももう限界だった。はぁはぁ、と息を荒げて、時々軽く舌なめずりをし、ドクンドクン、ビクビクッ、と脈打つ屹立で、今すぐにもラムを貫きたくて仕方が無い。ギチギチにそそり立ったムスコの先から我慢汁が零れ、ラムの匂いや抗う姿が脳内の興奮物質や血流をどんどん増やし、このままでいたら、ムスコに何もせずとも先端から精を放出してしまいそうだった。

「僕の我慢ももう…限界です、ラムさん。このまま、いきますよ…僕の思いをあなたの中に、思い切り…注ぎたい…」

しかしラムの抵抗はなおも続いた。面堂の胸に両手を当てて押しやったり、叩いたり、手を掴んで引き離そうと試みる。しかし男の力と、圧しかかってくる面堂のカラダの重みで、徐々にラムの顔に、面堂の顔が近づいてきた。
そして面堂、ラムに圧しかかりながら、彼女の開かれた陰部の…すぼまった部分に、ムスコを差し向けた。

「さあ、いきますよ…」

「い、いやぁ…お願いだから…終太郎…それだけは…」

「それ以上抗っても、無駄ですよ、ラムさん…さ、力を抜いて、僕を受け入れて下さい。それに…僕ならもっとラムさんを幸せに出来る自信があります。諸星より僕を選べば…あなたは今よりもっと幸せになれる…ラムさん…」

ラムの秘裂に面堂の屹立の先端がピトッ、と接触した。そしてラムの耳元に顔を寄せ、台詞の語尾を囁きに変えて、ふぅっ、とうなじから耳にかけて生温かい息を吹きかけてきた。

「んっ…だめぇっ…ウチは…ウチが愛してるのは…」

「そこから先は、言わせませんよ、ラムさん。ほら、もうすぐ僕とあなたは繋がる…」

“ぬちゅっ…”

「いやぁっ!お願いっ!」

一瞬、無駄だとは思ったが、ラムは最後のあがきで超強烈な電撃を面堂に浴びせた。すると。

「ぐっ!ぐわーっ!」

ラムの電撃で、面堂のカラダが後方に吹っ飛んだ。どうやらムスコにまでは、面堂の言う“電撃を中和させる”技術を施していなかったようだ。

「うっ…く、しまった、僕とした事が…一番肝心な部分に…」

そう呟きながら頭を押さえてむっくり起き上がった面堂、身を起こしてその場から逃げようと宙に浮きかけたラムのカラダにすかさずタックルをかました。再び仰向けに押し倒されるラム。そして面堂、軽く笑って言った。

「大丈夫、少々お待ちを…その前に…」

「ひっ!も、もう、やめてぇーーっ!いやだっちゃーっ!ああぁっ!」

ラムの声が裏返った。優しくも抑圧的な笑みを浮かべながら、面堂の手が、ラムの秘裂で蠢く。

「あはぁっ!だめっ!だめぇっ!お、お願い、だからっ…あっ、あっ!あぁっ!」

面堂の、ソフトでありながらハードな指先の攻めに、遂にラムの理性は少しずつ薄らいできた。しかし、カラダを震わせながらも、相変わらず先と同じように、面堂を押しのけようと抵抗し続けるラム。

「そうやって抗うラムさんも、とても素敵ですよ…その表情、その声…諸星が見た事の無いラムさんを、今、僕は見ている…。そして直に、僕とラムさんは、カラダと心が繋がり…愛し合うようになる…。どんなにこの時を待ちわびたか…愛してますよ、ラムさん…」

長台詞の間中、面堂はラムの理性を失わせるための行為を寸断無く続けた。少しして、部屋のドアが静かに開いた。

「肝心な部分を忘れていた。頼む」

薄闇の中に入ってきたのは黒メガネだった。手にした壷に刷毛を浸して、面堂の全身余す所無く何かを塗り付けている。もちろん肝心な部分にも。

「他に塗り忘れは無いだろうな?よし、下がれ。…これは失礼しました、ラムさんのこのような姿を彼らに見せてしまって」

面堂に塗られた液体はすぐに乾いた。そして面堂、先の行為の続きを始めた。ソフトでハードな指先による女性器攻めで、次第に抵抗の手を緩めだしたラム。しかし口から発する言葉だけは…。

「う、あ、あ、あぁ…しゅ、終、太…郎…い、やぁ…お、お、願い、だか、ら…も、う…やめ…て…あ、あ…あ…」

しかし、言葉で抗いながらも、全身の力が抜けてきたラム。脱力さえすれば、面堂にとってはラムのしなやかなカラダは扱いやすいものだった。

「さ、ラムさん、力を抜いて…そう、リラックスして、僕にカラダを預けて下さい。決して悪いようには…しませんから」

「お、願い…終、太郎…そ、それだけ、は…い、いや…だっちゃ…」

理性が薄らぎ、面堂にカラダを預けだしつつも、ラムの口から出てくるのは、抗いと哀願の言葉だった。

しかし、ラムをものにしたい一心の面堂。ラムの態度も言葉も彼の心には届かない。そして遂に…面堂の屹立の先端が、ラムの秘裂に軽く触れた。

「い、いやぁ…」

そして面堂が自身の屹立に手を添え…ラムの濡れた入り口に…それを宛がい…。

「あ、あ…ダー、リン…は、早、く…」

そしてその言葉が、ラムの最後の抵抗になってしまった…。


(ぐちゅ…むりむりむり…ぬむぅ…)

面堂の屹立が、ラムの内部へと、押し込まれていった。

「ダ、ダーリン…」

「もうその名前は言わないで下さい…今あなたと繋がっているのは、諸星では無いのですから…ラムさん」

そして鍛え上げられた面堂のカラダがラムを抱き、腰を前後に動かしだした。

(ぐいっ、ぐいっ、ぐいっ、ぐいっ)

「ダ…しゅ、終、太郎…」

「そう、それでいいんです、ラムさん…ふっ、くっ、くっ…ラムさんっ、ラムさんっ!」

ラムの両手が、面堂の背に回された。ラムは遂に…観念したのか、面堂にしっかりしがみ付き、膝を立てて広げた両足で、面堂の腰を挟んだ。
面堂の動きに合わせてラムのカラダが前後に揺すられる。

「あ、あ、あぁ…しゅ、終太郎…」

「愛してますよ、ラムさん…」

「終、太、郎…あ、あ…あ、う…う、あ、あぁ…!あうんっ!ウ、ウチッ…!んふっ…!」

粘った体液を絡めた粘膜がこすれ合う淫音が、薄闇の部屋に静かに響く。面堂はラムに激しく送り込みながら、彼女の唇や頬、耳を舐め、首筋や鎖骨付近の皮膚の薄い部分に吸い付いた。面堂が唇を離すと、そこには…“赤い痕(あと)”が。

「あふっ!あ、ああぁぁあっ!はぁああぁああっ!」

「ラムさん、ラムさんっ!」

ラムは面堂の早腰でナカを熱くし、無意識のうちに腰を浮かして、面堂の動きに合わせて尻を弾ませだした。面堂の下で踊る、ラムのカラダ、そして乳房。顎を上げて彼に白いのど元を曝し、激しく身をよじる。

「うううんっ!ううんっ!…あ、はぁぁ…はぁはぁはぁはぁ…あ、あ、あぁぁああぁあーっ!」

あたるとは違う面堂の力技が、ラムの腰を、カラダを、淫靡に躍らせた。いつしか面堂の腰に回された足に、力が入り、股間からつま先までを力ませると、あたるではない、面堂の名前を叫んだ。

「しゅっ、終太郎ーーーっ!」

そして…面堂の熱い思いが、ラムのナカに勢い良く注ぎ込まれた…。

それからしばらくの間、陰部を結合させたまま、面堂とラムは熱いキスを交わしていた。互いの唇を舐め回し、舌を絡めて、唾液を交換した。そしてラムの乳房を頬張り、絶妙なねぶり加減で彼女を悦ばせた。ラムの硬くなった乳首が面堂の口内でころころと転がる。

「う、うん…終太郎…」

ラムの股間に指を潜り込ませ、陰核を揉んでやると、ラムはこれ以上無いほどに悦んだ。面堂の絶妙なテクニックで、腰砕けになるラム。

「終太郎…もっと…だっちゃ…もっと…して…う、うん…あんっ…」

面堂家次期当主として、女性に関するさまざまな知識を叩き込まれ、既に筆おろしも済ませていた面堂。宇宙人の女性は初めてだったが、初めて会った時から心惹かれる存在だったラムの魅力にどんどん夢中になっていき、いつかは抱きたい、自分だけのものにしたい、と思うようになっていた。もちろん、自分の将来の妻に…とも。

面堂が自分に好意を抱いている事は知っていたが、彼が心に抱いていた真の欲望にまでは、ほとんど気付いていなかったラム。だが今夜、遂にラムは面堂に抱かれてしまった。ラムにとっては愛の無い交わりだったが、面堂の巧みな技の数々がラムの意に反してカラダを悦ばせ、囁き続けられる甘い言葉がラムの気持ちを大きく揺らした。

(ぐしゅ、ぐしゅ、ぐしゅ、ぐしゅっ!)

「ああっ…!終太郎のがっ、お、奥まで…っ…あっ、あっ、だ、だめぇっ!ウチッ、こ、壊れちゃうぅぅ…!」

面堂の、バックからの攻めが、ラムをひくつかせる。

「す、すごく、いいですよ…ラムさんっ…」

「ウ、ウチもっ…いいっ、いいっちゃぁ…!ああっ、終太郎っ!」

(この締り具合、吸い付き加減…全てが最高に、いい…ラム、さん…)

この夜、今まで溜まりに溜まっていた面堂の“思い”は一気に堰を切って噴き出し続け、何度も何度もラムのナカに注ぎ込まれた。

「ああっ!こ、こんな格好で、なんて…あ、あ…いやぁ…ん…終太郎…あ、ああっ!…も…もっとぉ…」

今やすっかり脱力したラムのしなやかなカラダは、面堂の思うがままにその体位を変え、ラムは彼の行為で激しく悶え、喘ぎ、悦びの悲鳴を上げていた。

自ら、面堂の屹立を股間に飲み込み、カラダを揺するラム。騎乗位の彼女の胸が、上下に大きく跳ね回る。ラムは自分の行為に無我夢中になっていた。目をつぶり、髪を振り乱して、乱れに乱れている。

それを見て、満足気にほくそ笑む面堂。

(これで彼女は、僕のものになった…。諸星ではなく、この、面堂終太郎のものに…)

「終太郎…終太郎っ!」

ラムは意識を飛ばして、絶頂した。何度も、何度も…。


その夜以降も、ラムと面堂は情交を続けた。そして数年後。

“運命の扉”の中で見た近未来のうちのひとつと同じく、ラムは面堂の妻になっていた。そしてどういうわけか、あたるはその使用人になっていた。あれほど面堂とは因縁の仲だった、あのあたるが、だ。

ある夜の事。面堂家敷地内の、とある場所に、誰かを待つ人影があった。そして、夜の闇に紛れてその場にやって来たのは…ラムだった。

「…ダーリン、お待たせ、だっちゃ…」

「大丈夫だったか?部屋から抜け出すのは?」

「もちろんだっちゃ。ダーリンに会うためだもん、どんな事だってするっちゃよ、ウチは…そんな事より…ねぇダーリン、早く…」

「ああ、そうだったな…あんまりぐずぐずもしとられんからな…ラム…」

「う、ん…そ、そこ…あ、ああ…ダーリン…ダーリン…んっ、ん、ん…あ、ああぁ…ん…」

人目を盗んでは、こうしてふたりは毎晩のように逢瀬を重ね…それほど長時間ではないが、密やかな交わりを続けていたのだ。

「ラム…ラム…」

壁にもたれかかり、立位のままあたるに突き上げられるラム。昔通りの微弱放電で互いを痺れさせながらの情交は、ラムとあたるにとっては、既にカラダの芯の芯にまで刷り込まれた快楽…官能の悦びだった。

「ラムッ…」  「ダーリンッ!」

そして昔のように、ふたり同時に高みに昇り、同時に絶頂を迎えた。
カラダを震わせながら、名残惜しそうにキスを交わし、合わせていたカラダを離すあたるとラム。

「あの夜…ウチとダーリンの運命は変わったけど…」

「そうだな…あの夜、オレとラムの運命は、少しだけ変わったが…こういうのも結構スリルがあって、いいと思わんか?ラム」

「でももうちょっと長くいられたらいいのに…何だか物足りないっちゃ」

「腹八分目程度がちょうどいいんじゃ…ま、これももうしばらくの辛抱だからな。もう少しすれば…。さて、明日はどんな風に…」

「あん、ダーリン…もうちょっとだけ…」

「オレもはよ部屋に戻らんと、他の連中に怪しまれるからな…」

「それじゃあ、おやすみ、だっちゃ…ウチの本当の、ダーリン…」

「ん、ああ…おやすみ、ラム…」

最後に長い長いディープなキスを交わすと、本当に名残惜しそうに、ふたりはその場から立ち去った。

そして次の晩も、その次の晩も、ふたりの逢瀬は続いた。

ラムが面堂家に嫁いだのとほぼ時期を同じくして、あたるは面堂直下の使用人に自ら志願した。ラムがあたると別れて面堂家に同居するようになってからしばらく経っていたので、面堂は半分疑いながらも、半分は(何か事があれば、こいつが役に立つかもしれんな…)などと、妙な打算含みで、あたるの申し出を受ける事にした。

そしてその夜から、ふたりの秘密の逢瀬が始まったのだ。ほんのわずかな時間だったが、ラムとあたるにとっては、至福のひと時だった。
もちろん抜け目の無いあたるの事、黒メガネや黒子の目をすり抜けるのは簡単だったし、“お兄様いじめ”が趣味の了子の粋な計らいもあって、ラムとあたるは鉄壁のセキュリティを誇る面堂邸の中で、案外簡単に会う事が出来た。

ところで。ラムが面堂家へ嫁いできたとはいっても、実は未だに内縁のままだった。つまり、ラムはまだ地球に帰化する手続きを取っていなかったのだ。当然パスポートの期限もある。

そして数日後。

「終太郎、実はウチのパスポート、そろそろ期限が切れるんだっちゃ」

「そうか。それで期限はいつまでなんだ?それともういい加減、地球に帰化する手続きを取ってきたらどうだ?正式に面堂家に入ってもらうには、地球に帰化してもらわない事にはどうにもならないからな」

面堂は事務的な口調でラムにそう言った。実は、もう自分のものになった、と安心した面堂、その後はあの夜ほどラムを愛さなくなっていた。面堂の関心が薄くなっていた事もあって、ラムはあたると容易に会う事が出来ていたのだ。

そして先の話の続き。

「パスポートの期限け?今日、だっちゃ。だから今から書き換えに行って来るっちゃ」

「今日!?どうしてそんな大事な事を当日の朝になってから言うんだ?今から書き換えに?それでいつ、帰ってくるんだ?」

「色々面倒な書類とかあるし、2、3日はかかるっちゃ。もし帰化の手続きもするなら、身体検査とか色々あるから…そうだっちゃね、大体1ヶ月は母星(ほし)にいないと」

「そうか…まぁ、仕方無いな。ものはついでだ、帰化の手続きも取ってきなさい。1ヶ月の外泊も僕が許可する。必要なものがあればすぐに用意させる。何かあるか?」

「大丈夫だっちゃ。それじゃあ、行ってくるっちゃ」

そしてラムは、大きなカバンを用意してUFOを上空に呼ぶと、それに乗って面堂邸を後にした。


「もう出てきても大丈夫だっちゃよ」

「あー苦しかった…」

「ダーリン♪やっと、ゆっくり…ふたりっきりになれたっちゃね、うふっ♪」

「それにしても…随分長い悪戯だったな…もう少しどうにかならんかったのか?オレはもう懲り懲りじゃ。しかも面堂の使用人になるなんぞ、二度とごめんじゃっ!大体だなぁ…」

「まぁまぁ、ダーリン。せっかく久しぶりに、誰にも遠慮しないでふたりっきりになれたんだから…愚痴なら後で聞くっちゃ…ね、ダーリン…」

ラムはUFOを自動運転に切り替えると、ダブルベッドを用意して、UFO内の照明を薄暗くした。
あたるは黙ってラムの腰を抱き、ラムはあたるの肩に腕を回した。腰に回した手を滑らせて、ラムの脇腹を軽くくすぐるあたる。

「やんっ、くすぐったいっちゃ…ダーリン…」

「やっぱりオレじゃないと…ダメだろ?もちろん面堂とは、何も無かったわけだが…」

「もちろん、だっちゃ…ウチがエッチな事するのは、ダーリンだけだもん…今はまだお昼頃だけど…」

「星に着くのはいつだ?」

「ワープすれば早いけど…少しだけ、ゆっくり行くっちゃ…」

「そういやラムは、24時間のテレビ、最初から最後まで観た事あるか?」

「無いっちゃよ。それがどうかしたのけ?」

「24時間の耐久マラソンがあるだろ…挑戦してみるか?」

「うん…いくらでも…何時間でも…いいっちゃよ…でもダーリン、そんなにもつっちゃ?」

「ラムこそ、途中で音を上げるなよ…っちゅー事で、スタートじゃ…」

ラムの髪を解き、服の背中のファスナーを下ろすあたる。服を肩からゆっくり引き下げていくと、昔馴染みの虎縞柄のブラが顔を出した。虎縞柄のタイトなドレスを太もも辺りまで下げると、あとは重力でスルリと床に落ちた。見ると、パンティーも昔ながらの虎縞柄だった。ラムがUFO内から同じく懐かしの虎縞ブーツを持ってきて、履いてみせた。

カラダつきが大人びて、ビキニは少しピチピチになってわずかに食い込んでいたが、懐かしい姿のラムを見つめて、背に手を回し、昔のように…ブラの繋ぎ部分を外すあたる。するりと床に落ちるブラ。

今度はラムがあたるの衣服を脱がしにかかった。下着一枚になったあたるが、ベッドにラムを、優しくゆっくり押し倒した。

「うーんと待ったっちゃ?もちろんウチも待ったけど…」

「当たり前じゃ…大体、面堂に悪戯仕かけるのに、こんな手の込んだ事をせんでも良かったのに…。しかし、昔見た近未来の、ラムと面堂の理由がようやっとわかったわ。しかし長かった…あまりに長すぎて…もうっ、辛抱たまらーーんっ!ラムッ!」

「ううん…もうっ、ダーリンたら…あんっ」

ようやくベッドの上で戯れる事が出来るようになったふたり。あたるはこの日この時を、一日千秋の思いで待ち兼ねていた。
あたるはラムの虎縞パンティーをするりと脱がすと、仰向けに横たわる彼女の膝を立てさせ、内ももに手を添えて左右に広げ、赤みがかった女体の花びらを開いた。そしてブーツを履かせたまま、ラムの花びらに口を押し当て、早速クンニを始めた。

(ちゅっ、ちゅぅ、ちゅぷちゅぷ、ちゅぅちゅぅ…くちゅ、くちゅ…)

「はっ、あ、あぁんっ…ダ、ダーリンッ…あ、あ、あぅんっ…」

久々に弾力のあるベッドに横たわってのあたるの愛撫に、ラムは心の底からの悦びを、声と態度で表した。

(ぴちょぴちょ…ぺちょぺちょ…くちゅくちゅ…ちゅぷちゅぷ…)

「はぁん…あ、あ、あ、あ…!あうんっ!そ、そこっ…あっ…はっ、はっ、はっ…あ、あ…」

たまらなくなったラム、右腕を顔に当てて、左手でシーツをぎゅっと掴み、頭を左右に振ったり、背を仰け反らせて、激しく悶えた。そして官能の悦びを、ラムは表情にも表した。

あたるはラムの太ももを押さえて、彼女の滑らかな肌をさわさわと撫でさすりつつ、ラムの“赤い花”を舐め回し、蜜管から溢れる蜜をすすった。
ぬるりとしてやわらかな花びらと、その溝、窪んだ谷間、陰毛の狭間から顔をのぞかせているラムの赤い雌蕊(めしべ)…。それらを余す所無く愛撫してやると、触れる部分によってラムの反応が変わる。

女体の中で一番複雑に形造られているそこは、男女の交わりにとって重要な部分だ。その準備に余念の無いあたるは、ラムを濡らすだけでなく、自身の肉茎にパワーをみなぎらせるため、彼女を存分に感じさせた。
そしてその声と肌の感触と蜜の匂いと味とで、興奮を限界まで高めていた。

やがてラムが腰を振り出すと、あたるは充血して硬くそそり立った肉茎をラムのつぼみに押し当てて、彼女の肩を押さえ、ぐっ、ぐっ、ぐっ…と押し込んだ。

「ラム…ラム…」

「う、ん…ダーリン…ダーリン…ダーリン…!好きっ…!大好きっ!」

ラムはあたるに、全てを心安く開放する。あたるのカラダにしっかりしがみ付き、汗と火花を散らしながら繋がり、一体感を堪能する。
あたるの早腰で乱暴に揺さぶられながらも、カラダの奥で感じる快楽で忘我の境地に入り、そのまま一瞬、意識が飛んだラム。そしてカラダのナカであたるの熱い流れを感じつつ、ラムは一度目の絶頂を迎えた。

「…あ、あ…あ…ダー、リン…好、き…」

そしてインターバルもそこそこに、ラムの肌に吸い付くあたる。今までキスマークを付けられなかった事情もあって、今日のあたるのラムへの愛撫は、すこぶる激しかった。
誰に遠慮する事無く強く吸い付き、あたるはラムの肌のそこかしこに“赤い印”を付けていく。そしてラムは目を閉じて、悦びの声を漏らしながら、あたるに身を任せる。

「う、ん…あん…もっと、強く…いっぱい、抱いて…ダーリン…ダーリン…ウチの大好きな…ダーリン…」

ラムのあたるへの絡みも、大胆かつ激しかった。あたるに軽く歯を立てて、いくつもの“赤い跡”を付けていく。ネコのようにペロペロ舐め回したり、頬や唇に何度も繰り返し、キスをした。そしてふたりは唇を深く組み重ね、口内で舌を戯れさせ合いながら、互いの唾液をすすり合い、飲み込む。

あたるがラムの舌を吸い上げ、執拗にねぶり続ける。そして彼女の口内を余す所無く舌先で愛撫する。それはまるで、下半身の交合にも似た、激しいベーゼだ。何度もねろねろと絡ませ合っていると、それだけで…イキそうになるほど、ふたりは長くて深いキスでカラダを熱くした。

キスを解くと、ぽたりと落ちる、あたるの唾液。うっとりとろけそうな表情で、あたるを見つめるラム。そして再び肌への愛撫を…まるで、ラムのカラダを貪るようにする、あたる。横たわっても脇に流れないラムの張りのある乳房を、やんわりと下方から握ると、その先端を口に含んだ。

ちゅうちゅう、ちゅばちゅばっ…ラムの硬くなった乳先が、あたるの口内で小気味良く転がる。

「はぁ、はぁ…好き…大好き…ダーリン…」

ラムは先から、全身を薄っすら光らせる放電を続けていた。滑らかな肌表面にスパークが踊る。あたるはその刺激を肌で感じながら、ラムの乳房を頬張り、もう片方を手で揉みしだいてやる。

あたるの舌上の味蕾に、ラムの乳先や周辺の乳腺から飛び出すスパークが、チリチリとした刺激を与える。そして唾液にスパークを帯電させると、あたる自身の口内も痺れるが、妙なこそばゆさを感じつつ、帯電した唾液をラムの乳先にぽとりと落とす。

すると、線香花火の燃えて落ちる先端のように、ラムの乳頭で“チリッ”と瞬間的な音を立てて彼女の乳先を痺れさせると、唾液に混じった火花はすぐに消えた。

「はぁっ…あ、痺れ、る、っちゃ…ああ…ホントに…好き…」

火花が消えた後のあたるの唾液は、ラムの形のいい膨らみをゆっくり流れ落ちていき、それを何度も繰り返すうちに、ラムの乳房は、あたるの唾液とラム自身の汗とで、てらてらとした淫靡な光を薄く放った。

パリパリ…チリッ…。ラムの乳先と乳腺から、不規則に放出される、微弱な電気。乳房を濡らす体液に誘導されて、ラム自身の電気が乳房全体に、パチパチッ…と小さな音を立てて広がり、駆け抜けていく。それが彼女の脇腹まで走っていくと、そのくすぐったさに、ラムはくねくねとカラダをよじった。

「あんっ…くすぐったいっちゃ…ダーリン、ウチの、ここにも…」

ラムは自身の両手で陰唇を左右に大きく広げてみせた。あたるはそこにも同じ事をしてやった。

「あ、あ、あ…あ…し、痺れて…き、気持ち、いい…っちゃ…ダー、リン…」

そんな台詞を何度も繰り返すラム。そしてふたりは、また深いキスを交わす。抱き合い絡み合いつつ、ベッドの上でころりと転がり、上下が入れ替わった。あたるに圧しかかったラム、キスを続けながら、濡れた陰部をあたるの下腹部に押し付けてくる。

「ダーリンのを…ウチに、ちょうだい…」

カラダを起こしたラム、仰向けのあたるの顔に背を向けると、後騎乗位の体位で、あたるのイチモツを陰部にゆっくり飲み込んでいった。

「んっ、んっ、んっ…ダー、リン…ああっ…はぁっ…う、んっ…」

ラムの全身から、火の粉のような細かいスパークが散り出した。チリリ、パチッ…と、小さな音を絶えず立てて、飛び散る光。薄闇の中に拡散し、蛍のようにふわふわと不規則な軌跡を描いて、闇をほんのりと照らす。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…ダーリン、ダーリン…好、き…」

ラムの、今までの青白い発光とは少し違う。青より白い光が際立って見えるのだ。細かなスパークはラムの髪に絡まり、静電気が髪の毛を広げるのと同じように、彼女の緑髪をふわりと浮かして広げた。

「う…んっ…あ、あ…あ…ダー…リン…はぁ、はぁ、はぁ…」

白い光を撒き散らしながら髪を広げる、ラムの後姿。あたるはラムに自身のモノをくわえられ、ねぶられて、快楽で呆然としかかっていたが、光りながらカラダを揺らしているラムの後姿を見て(…まるで、夢のように、きれいだ…)と、ぼんやり思った。

「ラ、ラムぅ…」

あたるはそんなラムを見ているうちに、何かを思って、むっくり上半身を起こし、彼女に抱き着いた。

「…ダーリン…」

熱を帯びた表情で、あたるを振り返るラム。あたるはツンと突き出したラムの乳房を軽く握り締めると、やんわりこねるように揉み出した。

「あ…ん…ダーリン…ウチの、気持ちいいとこ…クリクリ…してっちゃぁ…」

あたる、ラムのリクエスト通り、彼女の乳首を摘むと、軽く引っ張ってクリクリとしごいてやった。

「あ、あ…ん…い、いいっ、ちゃぁ…ダーリン…好き…大好き…」

あたるにしなだれかかり、膝を立てて大事な部分を大きく開放し、あたるのモノをくわえたまま、彼に甘えるラム。するとあたるの手が、ラムの陰核部分にするりと滑り込んできた。そこをきゅむきゅむっ…と指先で揉み込んでやると、ラムの膣口が“きゅっ…”と軽く締まった。

「あ、あ、あ…ダー、リン…あ、う…だ、めぇ…か、感じ、ちゃう…す、すごく…」

ラムのその言葉を聞くと、あたるはラムのそこを、もっと攻め出した。ラムの両足やカラダががくがくと震えて、あたるをくわえた下のクチが、収縮を繰り返す。

“くぷっ…”微かな音を立てて、ラムの愛液が、あたるのモノとの隙間から滲み出てきた。

「は、あ、あ…あぁ…」

(ぐちゅ…ぐち、ぐち…ぐちゅ…)

ラムが腰をひねった。あたるはラムの陰核を揉み込みながら、彼女のカラダを抱いて、自身もカラダを揺すった。

「だ、めぇ…い、い…イ、キそう…だっちゃ…あうっ…ダーリンッ…!」

(ぐちぐち…ぐちぐち…)

「ラムッ…!」

ラムもカラダを震わせて喘ぎ続けているが、あたるも自分の意識とは関係無くカラダが反応した。腰をひねってカラダを揺すり続けるラムにしごかれ続けた末に…ラムのナカで熱いモノが噴き出したのを、あたるは感じた。

「う…ラムぅ…」

そしてラムの放電で、あたるの精まで帯電していたのか、ラムはあたるにしなだれかかったままカラダを更に仰け反らせて、小さな悲鳴を上げた。

「ちゃっ!…お、奥が…ダーリン…ので…し、痺れっ…ああぁーっ!ダーリンッ!」

(パリパリパリパリッ!パシッ!)

「くっ!…ラ、ラムッ…!」

感極まったラムの放電が、あたるのイチモツを舐めるように包んで駆け抜けていった。

「ああんっ!し、痺れ、るっ…ダァ…リンッ…大、好、きっ…!」

あたるの、ラムを抱きしめる腕に、力が入る。

「ラム…ラムッ…!」

ラムの微弱な放電は、少しの間、続いた。電気糸の痺れと、それとは異なる微細なパルスが、あたるとラムの一番感じる部分を、外と内の両側から刺激した。

「…ちゃあぁぁぁーーっ!ダーリンッ!」

「ラムーッ!」

その刺激で、ふたり揃って意識が飛んだ。脳内が真っ白になったと同時に…いつも通り、これ以上無いほどの高みに昇り詰めて…共に果てた。


…そして、ふたりの戯れは、まだ終わらない…。

ベッドの上で向き合って座るあたるとラム。
端座の姿勢から前かがみになったラム、あぐらをかいたあたるの屹立を軽く握って、口内に飲み込んでいった。

(パリリリ、パリパリッ)

ラムの手のひらから指先までを細い電気糸が走る。そして全身からは火の粉のような細かいスパークを散らし出した。

「うっ、くぅっ…ラ、ラムぅ…うっ…」

(ぬっぷ、ぬっぷ、ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅうぅぅ…、くちゅ、ちゅぷっ、ちゅぷっ…)

ラムの口内粘膜、舌の表面、上あご、唇。あたるのモノを頬張り接触しているねっとり生温かい部分が、ピリピリとした微細振動をあたるに送る。

ラムの口の端から零れる唾液にも電気が含まれていて、あたるのイチモツを微かに痺れさせながら流れ落ちていく。それは最初ピリッ、とくるが、流れ落ちる間にじんわりした鈍い痺れに変わって、皮膚に浸透していくように感じられた。

(ピリリリ…ピリリ…パリパリ…)

ラムの口が往復しつつ、弱い電気が粘膜を通じてあたるの弱い部分を、くすぐるように痺れさせる。やがて根元の括約筋が無意識のうちに引き締まり、ラムの口内に白い体液が勢い良く注ぎ込まれた。

「んぐっ…むふっ!…んっ、んっ…んぐっ…」

むせながら顔を上げたラム、口内に注がれたあたるの精を“ごくり”と飲み込んだ。そしてとろけそうな表情で、あたるに強く抱き着いた。

「ねぇ、ダーリン…」

「…何だ?」

「ダーリンのを…飲んだ後じゃ…キス出来ないっちゃね。ちょっと待ってて…」

ラムは一旦その場を離れ、洗面所で簡単な身繕いを済まして戻ってくると、改めてあたるの胸に顔をうずめて肌を擦り合わせ、存分に彼に甘えた。

それから間も無くして、あたるの下に横たわったラム。膝を立てて秘裂を大きく開き、再びあたるに全てを開放した。

ラムのやわらかな秘裂を、あたるは丹念にまさぐった。あたるの指先にまとわり付く、ラムの愛液。ねっとりぬるりとしたその汁で滑りの良くなった指先を溝に這わせ、何度も往復させる。

(くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ…)

愛液を絡めた指でラムの小さな陰核の頭を、まるでネコの顎を撫でるようにして、下方から撫で上げてやる。

「あう…ん…あ、ん…あ、あ、あぁっ!…ダーリン…大好きっ…!」

ラムの秘裂をたっぷり濡らしてやるあたる。絶えず聞こえる粘った水音。それを耳にし、ラムの喘ぎを耳にして、あたるは夢中でラムを愛した。ラムの全身隅々にまで密着したくて、あたるはラムの虎縞柄のブーツを抜き取った。

そしてあたるとラムは何度も何度も、一体になった。カラダを合わせていると、互いの肌が吸い付き合う。そしてその体温…行為で上昇したカラダの熱が、ふたりのカラダと心をとろとろに融かして、まるでそのままひとつになっていくような錯覚すら…あたるとラムは時々覚えた。

ラムのやわらかく優しい放電の愛撫が、ふたりを同時に包む。電気糸にぐるぐる巻かれ、光る糸の繭の中に共に包まれながら、ぼーっとした頭の中で(…このまま時が止まればいい…)と、ふたりは思う。そしてその思いが本当に時を止めているような…そんな気すら、してくるのだ。

時間の流れなど気にも留めず、幾度もふたりして、快楽の悦びの高みに達する。そして、汗だくになったカラダを慈しみながら、しばしのインターバルを取る事にした。

「ダーリンが、一番、好きだっちゃ…匂いも、声も、ウチにしてくれる事も、全部…大好き、だっちゃ…」

あたるに寄り添い、彼の耳元で甘く囁くラム。

「ラム…」

「もっとウチの名前…呼んで欲しいっちゃ、ダーリン…ダーリン…」

「ん…ラム、ラム…ラム…」

「うふっ…嬉しいっちゃ。ねぇ、ダーリン」

「ん…何だ?」

「ちょっと呼んでみただけ、だっちゃ」

「…意味の無い事を…」

潤んだ大きな瞳を数回まばたきさせ、あたるに向けて愛らしい笑みを送るラム。

「ねぇ、ダーリン」

わずかに鼻にかかった甘い声で、再びあたるに呼びかける。

「今度もまた、呼んでみただけ、か?」

「ううん、今度は真面目な話。ウチがずーっと地球にいる理由、わかるっちゃ?」

「元々はお前の勘違いから、だったよな。で、今は…」

「たまには勘違いも本当になるっちゃ。そして今はもちろんダーリンがいるからだっちゃ」

そんな他愛の無い会話をしばし続けるふたり。合間に時々、キスを交えながら。

ラムの、会話の最中の笑顔や、あたるを見つめる眼差し、キスを解いた後のとろけそうな表情、その他の全てが、本当にあたるにメロメロで夢中で仕方が無い、という気持ちを表していた。

もちろんあたるもその事は十分承知していたし、そんなラムを見ては常々、次のような事を思っていた。

(こんな顔をするんだものなぁ…これでは面堂で無くても、男なら…傍に置きたい、自分だけのものにしたい、とか、思うんだろうなぁ…。オレは、ラムにだけは余計な事は言いたく無いが…しかし、やっぱり…可愛い…よなぁ…。それに…いい女…だしな…。…ラム…)

そんな事を延々思うあたる。

それから少しして、あたるに圧しかかったラムの中心が、あたるのモノを、ゆっくり飲み込んでいった。


ラムがあたるの上で、彼の胸に胸を押し付け、体を揺すっている。

あたるの腹をまたいだラムの赤い下の唇が、彼のモノを頬張って、揺れている。

あたるに押し付けた胸が、ラムのカラダの重みと動きで、水風船のように形を変えながら、こねられている。

そしてあたるの唇に時々吸い付いては、軽く唇で引っ張ったり、舌を突き出して淫猥な動きをさせながら、彼の舌と戯れる。

「んふっ…ん、ん…ダー、リン、大、好き…」

ラムはあたるの全てに、夢中だった。そして、あたるも然り。

全ての始まりはもちろん、1回目の鬼ごっこだ。
ラムの勘違いも、あたるの気持ちの変化も、その他の何もかも全てが、まるで誰かが仕組んだ“偶然という名の必然”…とでも言うように、ふたりを惹き付ける。
そしてふとした瞬間、本当に“夢中”の最中(さなか)に、ふたり揃って身を投じるのだ。

後は…いつもの通り。

「…はぁ、はぁ…ラム、地球を出てから、もうどのくらい経ったんだ?」

「…ちょっと待ってて…もうすぐで、18時間くらい、だっちゃ」

「休みながら、とはいえ…ちょっと、長過ぎたか?」

「ううん、ちっとも…ちょっと疲れたけど、ダーリンとこうして、ずーっと、いられるんだもん…あっと言う間、だったっちゃ」

「そっか…少し休まなくて、大丈夫か?」

「そろそろダーリン…バテてきたのけ?ウチはまだ、大丈夫だっちゃ♪」

「いや、オレも大丈夫だが…そういや、もうそろそろ星に着く頃か?」

「この航行速度なら、あと6時間くらいだっちゃ。今回はほとんどワープしないでゆっくり飛んでたから、そのくらいだっちゃよ」

「それにしても、この数年間は…本当〜〜にっ!長かった…しかし何で、面堂にあんな悪戯仕かけたんだ?ラム」

「終太郎がウチの事好きなのは知ってたし、ウチの事…どうにかしようとした事も…あったから…一度そういうのを疑似体験させてあげれば、いい加減、諦めてくれるかなぁ、と思って」

「しかし何もこんなに時間かけんでも、良かったんじゃないか?偽者を一度か二度…くらいにしとけば、オレだってなぁ…」

「どーせなら本格的に仕かけた方がいいと思ったっちゃ。一度や二度くらいじゃ、きっと諦めないっちゃよ。だからある程度大人になって終太郎を安心させれば…ダーリンも疑われずに済むと思って。でもごめんちゃ、ダーリン。終太郎の使用人なんかやらせちゃって…」

「あれはオレの一生の汚点じゃっ!…何が悲しゅうて面堂の下でヘコヘコせにゃならんかったんじゃ…。それもこれも、ラムッ!お前がなぁ〜〜…」

「あ、ああ、あの、ホログラフィのマシンの事け?…あ、あははは…だってぇ、ウチだって一度くらいは“ウチに夢中な理想のダーリン”に…」

「ああそうかい、このオレじゃあ、不満だった、っちゅーわけか?…いや、んな事はどーでもいいんじゃ。その後じゃ、その後っ!面堂んちのモニターでチラッと見たが…オレが帰るまで待てんかったのか!?…あーんな事を、面堂に監視されてたとも知らずに…いやっ!それよりもっ!面堂んちの情報網は何なんじゃ!人んちのプライバシーを何の許可も無く覗き見るとは何ちゅー悪趣味なっ!…で、この何年かで調べてみたんだが…オレとラムの映像がだな…面堂のプライベートルームに、しっかり保管されてあったんじゃ。…ったく、あんなもん保管して何をどーするつもりだったんだか…一番見られたく無い…事だとゆーのに。…はっ!?まさか、時々オレとラムの…を見てたんじゃ…は、はは、アダルトビデオじゃあるまいし…。しかし、もしそんなつもりで保管してたとしたら、面堂のヤツは何を考えとるのか…ブルジョアの考える事は、本当にまったく、わからんわっ!」

あたる、長弁舌をふるって一旦言葉を切ると、ベッドに並んで座るラムを軽く睨んだ。

「で…あの夜、面堂が…抱いて…たのは…本当に、“ホログラフィ”の、ラム、だったんだろうなぁ?」

「本当だっちゃ!終太郎が部屋に入ってきたとこで、スイッチ入れたっちゃ!で、終太郎に気付かれないように、ウチの“ホログラフィ”を投影させて、その隙に外に出て…後は終太郎の記憶や願望をマシンが勝手に吸い上げて、彼の“理想の”ウチを…ずーっと、抱いてたっちゃ」

「ラムがオレたちを助けに面堂んちに来る途中で、ちょうどお前に会ったから、あっちが偽者だったとは思っとるが…。しかしもしもだな…あの時、あの機械が無かったら、どうするつもりだったんだ?」

「うーん…でも何も無かったんだし、ちょうどダーリンが終太郎のとこから抜け出して家に向かってたから、きっと大丈夫だったっちゃよ」

「…何ちゅー気楽な事を…何も無かったから良かったものの…」

「それに終太郎のとこにいるようになってからも、ずーっとホログラフィのウチを、本物と思わせて抱かせてたっちゃ。終太郎はちっとも気が付いて無かったみたいだけど」

「父さん母さんやジャリテンを残して、家に戻って直接…あれを見た時は、正直、どっちが本物か…と、思ったが…」

「もしかして疑ってたのけ!?あっちが偽者だっちゃ!」

「大体だな…その、ホロ…何とかとか言う機械が、一番、紛らわしいんじゃっ!」

「んもうっ!そんなに疑うなら…あの時の記録が残ってるはずだから、専門家に依頼して、分析してもらうっちゃ!ダーリンに、ウチの身の潔白を、きちんと証明してみせるっちゃっ!!」

「あのなぁ、そんなにムキにならんでも…あーわかったわかった、あっちが偽者で迎えに来た方が本物だった、っちゅーのは、オレもよくわかったから」

「どうしてだっちゃ?」

「いや、面堂んちでこの間一度だけ…ほら、ちょうど面堂が留守だった夜、ちょっとな…」

「浮気したのけ!?」

「浮気って、お前…相手はラムなんだぞ?」

「同じウチでも、浮気には違い無いっちゃ!…で、どうして違うって思ったのけ?」

あたるをじろりと睨みながら、ラムが聞いてみると。

「やっぱ何ちゅうか…違うんじゃ、匂いとか、放電とか、微妙〜なとこが…」

「ふーん…で、ダーリンの願望も、付け加えたのけ?」

「願望?いや、別に…敢えて言うならば、だ…。…どうして他の女は投影されんのじゃ?」

「やっぱりそういう事に使うつもりだったのけ!?あれはウチとダーリンしか投影しないように、プログラムを組んでるんだっちゃ!!」

「ああ、そう、そういう事…。で、あの後、都合上、別れる事にしたわけだが…一応、カッコだけはな。…思い出すと…こうして長時間ゆっくり…っちゅーのは、あの夜のUFOで…以来、だよなぁ…。その後面堂の使用人なんぞになったわけだが」

「やっぱりウチが恋しかったから、だっちゃ?ダーリン♪」

「ラムの話で、夜は偽者を面堂に宛がうとは聞いていたが…もし万が一、だな…何かの間違いで…って事も…あったかも、しれんだろ?」

「まさか使用人として来るとは思って無かったから…。やっぱりウチの事、心配してくれてたんだっちゃね、ダーリンッ♪ウチ、嬉しいっちゃ♪」

喜ぶラムが、あたるに抱き着いたところで。

「…ラム、オレちょっと、トイレ行ってくるわ…」

それからしばらくしても、あたるは戻って来ない。心配になったラムはUFOのトイレに行ってみた。

「ダーリン?どうしたっちゃ?大丈夫け?」

すると中から…。

“いやぁーっ!ダーリン、お願いだから…や、やめるっちゃ…やめて…”

「そんなに嫌がらんでも、いいだろ…ほれ…」

“い、いやぁ…お、お願い、だっちゃ…それだけは…い、いや…”

「嫌よ嫌よも好きのうち…と言うではないか…」

トイレの外にいる、“本物”のラムが、バチバチと音を立てて充電を始めた。

“あ、あ…だ、め…あ、あ、あ…は、入って…くる、っちゃ…”

「いくら抵抗しても…ここを、こうすれば…」

“ひっ!ああっ!だめぇっ!いやっ、お願い…だからっ…ああんっ!”

たっぷり充電したラムが、トイレの中に向かって、言った。

「ダ〜〜リンッ…一体、“偽者”のウチと、何してるっちゃ!?…あと3つ数えるうちに、そこから出て来ないと〜…ひと〜つ…ふた〜つ…みっつーーっ!!天誅ーーーっ!!」

大音響を立てて放たれた超強力な電撃が、トイレのドアを粉々にした。

「う、わ…ラ、ラム…」

ホログラフィのラムは、今の電撃で機械が壊れて、既に消えていた。

「ダ〜〜リン…ダーリンの“願望”って…もしかして、そういう事け!?…昔の終太郎みたいに“無理矢理”してみたいのけ!?」

「…い、いや〜、いつものも、もちろんっ!いいのだが、たまにはこういうシチュエーションで、ラムとしてみる、っちゅーのも、どうかなぁ、と思って、だな…」

「でも、浮気には変わり無いっちゃ…ウチが留守の間、UFOに機械を持ち込んでおいたのが、間違いだったっちゃ〜…ダーリンッ!」

「まぁまぁ、落ち着けって、ラム…つまり、一度でいいから、ああいうシチュエーションで…ってのは、どうだ?まだ時間もある事だし。な?な?ラム」

「ダーリンに抵抗なんか出来るわけないっちゃ!…こんなに好きで、夢中なのに、無理だっちゃ…」

「だからちょこっと、趣向を変えてみるつもりで…な?いいだろ?ラム〜…。それにたまには刺激も必要じゃ!そうでないと…マンネリ化するぞ?飽きてくるかもしれんのだぞ?趣向を変えてみれば、それなりに〜新鮮な気持ちで〜…出来るではないかっ!」

「…随分と力が入ってるっちゃねぇ、ダーリン…そんなに、違うシチュエーションで、してみたいのけ?…うーん…それなら…本当に、たまにだったら…」

「そうと決まれば、即、実行じゃっ!」

「ちゃっ!」

あたる、ラムを肩に担ぐと、ベッドに戻ってきて言った。

「放り投げるから、ちゃんと飛ぶんだぞ?頭とか打つなよ?」

そして。

「い、いやぁ…やめ、やめるっちゃぁ……こんなんでいいのけ?何だかウチは、あんまり気分が乗ってこないんだけど…」

「余計な事は言わんでもいいんじゃっ。要するに気分じゃ、気分。…ほれ、そんなに抵抗しても、ここがもう、こんなに…」

「あ、い、いやぁ…あ、あ…ダーリン…そ、そんなに、乱暴にっ…だめぇっ…」

「こんなに濡らしてんじゃないか…どれ、もっとオレに、お前の大事な所を…よく、見せてみ…」

「いやぁ…こ、こんな格好、いやだっちゃぁ…ダーリンの、バカァ…」

「…もうちっと抵抗してみるとか、出来んのか?…いや、ま、いいか…。なぁ、ラム、やっぱ無理か?オレに抵抗するのは。演技でもいいんだが…」

「当たり前だっちゃ…そんなの初めっから無理だっちゃ。だってぇ…こんなにダーリンの事、大好きで、夢中なのに…ダーリンがしてくれる事なら、どんな事でも…抵抗出来るわけ無いっちゃ…ん、ダーリン…」

「まぁ…それも、そうか…ラム、悪かった…」

そしてあたるとラムは再び、ベッドの上でシーツを乱し、“無我夢中”で互いを愛した。時間が過ぎるのも忘れて、愛し合い続けた…。


そして1ヶ月が経ち、面堂の元に1通のビデオメールが届いた。差出人の名前はラムになっていた。

「今日明日あたり、帰ってくるはずだが…なぜビデオメールを?」

デッキに入れて再生ボタンを押す。そしてテレビモニターに映ったものは。

「よ、面堂、元気にしてるか?こっちはこっちで快適にやってるぞ」

「終太郎、元気にしてるっちゃ?実は昔、終太郎が抱いたウチは、ホログラフィの偽者、だったっちゃ。夜の相手してたのも、そうだっちゃよ」

「という事じゃ、面堂。お前が偽者のラムとイチャついとる間に、オレと本物のラムは毎晩…まぁ、しっぽりやっとったわけだ。偽者とはいえ、なかなかの手応えだったろ?しかし、本物には遠く及ばんがなっ、わはははははっ」

「という事だっちゃ。地球に帰化する手続きは済ませたけど、まだしばらくは地球に戻らないっちゃ。ウチはダーリンと、ウチの星で、しばらく暮らすっちゃ。だから悪いけど…ウチの事は諦めて欲しいっちゃ…ごめんちゃ、終太郎。まだ正式に結婚してなかったし、別に問題無いっちゃよね。それに…ウチが宇宙で一番、愛してて、夢中なのは…ダーリンだけだっちゃ…ね、ダーリン♪」

ビデオ映像の中で、わざとらしくイチャついてみせるあたるとラム。ついでに…濃厚なキスシーンまで、披露した。

「あん…ダーリン…ウチ、もう…カラダが…」

「今のじゃ、お前が昔見とった、オレとラムの…あの映像よりかは、刺激が足らんとは思うが…またあれを見て、ひとり寂しい夜を乗り越えてくれっ。あ、そうじゃ。もしお前が法律やら何やらを持ち出してきても、ラムの星じゃ通用せんし、ある人にオレの両親やジャリテンの事は頼んであるから、下手な事はせん方がいいと思うぞ。…お前が一番苦手な人物…なはずじゃ。そんじゃま、オレは今からラムと…しっぽり…っちゅーわけなんで、これで失礼するぞ。これに懲りず、また他で頑張れよ〜」

「それじゃ終太郎、さよなら、だっちゃ…。ウチは、ダーリンじゃないと、ダメなんだっちゃ…。…ダーリン、ビデオメールなんか、もういいから…早くぅ…」

「ん、わかったわかった…ラム…。面堂、こっから先は、貴様には刺激が強すぎるかもしれんぞ、昔よりな…もっとも、見せるつもりなんぞ全くあるわけ無かろーがっ!!」

「んもう…ダーリン話が…長いっちゃ…」

「そんじゃま…」

「う…ん…好き…ダーリン…大好き…ウチの…ダーリン…あ、あんっ…ん、もうっ…エッチ…あ、あ…だ、めぇ…いきなり、そんな、と、こ…あ、あ!あぁん!好きっ!大好きっ!ダーリンッ!!」

「…あ、いけね…ビデオカメラのスイッチが…」

“ピッ…ザ、ザザザ、ザザーーッ……”

「お…おのれ〜〜…この面堂終太郎を、よくもそこまで…ぐっ…愚弄してくれたな〜〜……も…も…諸星ーーーっ!!やはり貴様だけはっ!生かしておけーーーんっっ!!」

ビデオが終わると、怒りで顔を真っ赤にし、居間を後にした面堂。専用の訓練施設でダミーのあたる相手に、暴れまくったのであった…。

そして後日。

「な、無いっ!ラムさんの…あのビデオがっ!マスターテープも無いっ!!…こ、これは一体…」

「あらお兄様、どうなさいまして?」

「りょ、了子か…いや、何でも無い…」

「このところ、お顔の色が優れませんわね…。わたくし、何だか妙な胸騒ぎがして仕方ありませんのよ…。お兄様、これから何があっても、お気をしっかりお持ちになって…たとえ、お兄様の元から、大切なものが次々と消えていったとしても…」

「りょ、了子、お前…もしかして…知って、いたのか?」

「あら、何をですの?」

「だから…ラムさんと諸星の事や…僕の…蒐集していたもの…の事だ」

「お兄様ったら…きっと悪い夢を見ておいでだったのね…何て、おいたわしい…わたくしで力になれる事があれば」

「それならまず…僕が集めていたものを…どうした?」

「それは存じませんけれど…お兄様のこのビデオでしたら、残ってますわ」

そして了子がリモコンでテレビモニターに映し出したのは…面堂の女性初体験…の、映像であった。

「やめんかっ、了子っ!」

「あら、まぁ…嫌ですわ、お兄様ったら…いくらお若かったからとはいえ…まぁ、あのような事まで…面堂家の次期当主になるのも…楽じゃありませんのね」

「いいから、やめんかっ!」

「これはダビングしたものですのよ、お兄様。マスターは、ある方に…託させて頂きましたわ。そのお方なら、きっと有用な使い方をして下さるはずですわ…」

「ま、まさか…その、託した相手、というのは…」

「わたくしからは何も申し上げる事はございませんわ。お兄様が今までされてきた事が、もし世間に知れたらどうなるとお思いですの?もっともわたくしは、もうすぐ嫁ぐ身ですから…お兄様に何かあったとしても、お力になれなくてとても残念ですわ」

うなだれる面堂、一方、面堂の私邸から出てきた了子は。

「嫁いでしまったら、お兄様を困らせる機会も減る事だし、これでもうしばらくは退屈しないで済みそうね…。諸星様にお渡しした、あのマスターテープも、きっと有効に使って下さるはず…何しろ、あの、諸星様ですもの…うふふふ…おほほほほっ」

了子は面堂が困る事を考えるのに夢中で、面堂はラムに夢中だった。そしてラムはあたるに夢中で、そのあたるは、といえば…。

「ラム…ラム…」

「う、ん…ダーリン…大好き…愛してるっちゃ…」

本音を口にはしないが、ラムの名を呼び、そのカラダを抱く事で、いつでもラムに夢中になれた。そんなふたりはこれから何年、何十年経っても、お互いに“夢中”な者同士でいる事だろう。まるでジャンキーのように。

--- E N D ---

あとがき


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