例えばこんな日々10 〜平凡な日々〜

ACT.1 | ACT.2 | ACT.3 | ACT.4 |


<<ACT.1>>

ふたりがまだ小さなアパートで暮らしていた頃。朝日が昇るとカーテン越しに光が入ってきて、ふたりが寝ている部屋も次第に明るくなり、その明るさと目覚ましの音でどちらかが先に目を覚ましていた。
夢うつつからぼーっとした顔で起き上がるあたる。頭をかきながら、隣のラムを見ると、彼女はまだまどろみの中にいた。

「う…う〜ん…」

何気に色っぽい声を漏らして、横向きの寝相からころりと寝返りを打ち仰向けになる。と、肌掛け布団が暑いのか、それを無意識にのけて、両腕を頭の上に投げ出した。
もちろんふたりとも、一糸まとわぬ姿のままである。ツンと上を向いたラムのバストが無防備な状態であたるの目に入った。ついつい朝っぱらから、昨晩の事を思い出してしまう、あたる。

明るい中でラムの裸体を見るのは決して珍しいわけでは無かったが、夜と違ってはっきり見えるので、妙に生々しい。白い肌や、バストの頂点の色具合もはっきり見える。

「い、いかん…」

今からシャワーを浴びて仕事に行く支度をせねばならない、と気持ちの切り替えを図って、まだ眠りの中にいるラムに声をかけた。

「おい、ラム、そろそろ起きろよ」

「ん…う〜ん…あ、ダーリン…もう起きたのけ?」

目をこすりながら、ゆっくり上半身を起こすラム。隣のあたる、肌掛け布団を腰までかけたまま、なぜかなかなか立ち上がろうとしないでいた。

「ウチ、朝ご飯の用意、するっちゃ…」

まだ少し眠いのか、思い切り両腕を上げて「う〜〜ん」と言いながら伸びをし、先に布団から立ち上がったラム。枕元の下着を身に着け服を着ると、広がった髪を慣れた手付きでまとめて編みこみ、洗面所で簡単な身支度を済ませて、キッチンに立った。

「ダーリン、早くしないと時間無くなるっちゃよ」

(いつも見慣れた光景とはいえ…い、いかん…)

あたるは小さな声で「うりゃっ」と気合を込めると、キッチンに立つラムをチラッと見やって、バスルームに入った。
汗と夜の匂いを簡単に流すと、腰にタオルを巻き、着替えの置いてある部屋に入る。いつもラムが前の日に用意してくれているワイシャツとスラックスを身に着け、ネクタイを簡単に巻いた。ネクタイの形をきちんと整えて締めてくれるのはラムの役目だからだ。

「ダーリン、今日は遅くなりそう?夜は何食べたいっちゃ?」

テーブルで給仕をしながら、ラムが聞いてくる。いつもの朝と同じように。そしてあたるもいつもと同じように答える。

「いや、ちょっとわからんけど。夜は軽いもんでいいぞ」

そしてあたるのネクタイを整えて、玄関外まで送り出す。

「いってらっしゃ〜い、だっちゃ」

笑顔であたるに手を振るラム。これもまたいつもと同じだ。
そして少し眠そうにぼーっとしながら、会社に着いたあたる。

(うーむ、これでは毎日たいして変化が無いではないか…)

「どうした、諸星。またラムさんと…頑張り過ぎたのか?」

隣席の同僚が笑いながら、あたるを冷やかした。

「アホか、人の事などどーでもよかろーが」

「それともアレか?倦怠期、ってやつか?」

「だから余計なお世話だと、言っとろーがっ」

自分が先に起きてラムが裸のまま眠っているのを見ると、一旦は落ち着かなくなる。それに夜の方も相変わらず…申し分無い。しかし今の生活は、昔のようにずっと一緒にいるわけでもなければ、学校の女子に声をかけまくって電撃を浴びていた頃とも違う。何かが…足りない。今朝の寝覚めから出かけるまでの一連の様子を思い出して、あたるはふと、思った。

(そうじゃ、そうなんじゃ…毎日が変化に富んで、電撃リンチを浴びておった頃と違って…)

「刺激が…足りん…」

思わず知らず、その言葉が口を突いて出てしまった。

「刺激が足りない?なーにを言ってんだ、お前は。男の刺激と言えば…」

隣席の彼が、あたるに小声でこう言ってきた。

「お前、昔っから浮気男で有名だったんだろ?だったら…どうだ、今夜付き合わないか?いい子が揃ってんだ、そこがまた」

その誘いがあたるの眠気を一気に吹っ飛ばした。そして隣席の彼の両肩をガシッと掴み揺さぶりながら、こう言った。

「いい子が揃っとるっ!?可愛いコから大人の色香漂う美人まで…揃っとるのかっ!?行くっ!今すぐにでもっ!」

「あ、ああ…今日残業が無かったら、な…」

あたるのあまりの勢いに気おされた同僚、言ってしまってから内心、少々心配になった。(マジでこいつ連れてって大丈夫なのか?)と。

あたるの浮気癖は昔と変わらず、だった。会社の女子社員に昼休み前や終業時に声をかけるのはもちろんの事、帰りも街中で女性に声をかけていた。が、相変わらずのその軽そうな風貌から、やはり断られる率が断然高い。
たまに運良くOKをもらっても食事をおごらされたり、バッグのひとつもねだられるだけで、その後は「門限があるから〜」だの「この後彼と待ち合わせあるから〜」などと体よく断られてばかりだった。

確かにあたるにとっては、昔と変わらぬ趣味と実益を兼ねた楽しみのひとつだ。しかし…こうして女性に声をかけていても、今ひとつ、何かが…物足りない。そんな気がして仕方が無いのだ。

(そりゃ美人や可愛いコとお近付きになれるのは楽しいし嬉しいのだが…何なのだ、この物足りなさはっ)

同僚と約束を取り付けてからも、時折そんな事を考えていたので、いつもの事だがどうにも仕事に身が入らない。
そして終業時間も近付いた頃。

「諸星君、これ頼むよ」

直属の上司が高さ30センチはあろうかと思われる書類の束を抱えてきて、あたるの机にドサッ、と置いた。

「なるべく早く頼むよ、明日か明後日までには。君もたまには仕事らしい仕事した方がいいだろ、独り身じゃないんだから」

「げっ…」

書類の山を見ただけでゲンナリするあたる。そして渋々了解して、同僚の話は断らざるを得なかった。

「こんだけのもんを、明日か明後日までにどーしろ、っちゅーんじゃっ…」

結局思うようにはかどらず、ラムに残業の連絡をすると、終電までかかりっきりでようやく帰宅した。
帰ってみれば…夜食が用意されていて、ラムはテーブルにうつぶせになり、すーすーと寝息を立てていた。

「ラム、帰ったぞ」

そう言って肩に手をかけようとした。が、(せっかく寝てるし、このままにしとくか…そのうち目ぇ覚ますかも知らんしな…)と思って手を引っ込めた。
そしてイスに座って静かに夜食をかき込んでいると。

「ん…う〜ん…あ、ダーリン…お帰り、だっちゃ…」

目の前にあたるがいたのにちょっと驚いた様子のラム、眠そうに目をこすりながら立ち上がると、冷蔵庫から缶ビールを1本取り出して、あたるの前に置いた。

「ごめんちゃ、ウチ途中で寝ちゃって…仕事ずいぶん遅かったっちゃね」

「ん…山ほど書類を押し付けられたんでな、それで時間かかってた」

「ふーん…あ、そうだっちゃ」

ラムは今まで忘れていた事を突然思い出したのか、手を軽くパン、と鳴らし、食器棚の引き出しから封筒らしきものを出して持ってきた。そして笑顔であたるにそれを差し出した。が…妙に引きつったような笑顔で、だ。

「ダーリン、これ…何だっちゃ?」

気のせいか…ラムのこめかみに青筋が浮いているような気がしたあたる、思わず背筋がぞくっ、とした。そして差し出された封筒の中身を手にして広げて見ると。

「…げっ…」

「ダ〜リンッ、それは、何だっちゃ?その…金額と請求先はっ!?」

「ラムッ、お前、人のもんを勝手に見たのかっ!?」

「勝手に見たも何も…毎月毎月毎月っ!同じ封筒が来るから変だなぁ、と思って見てみたら…。どういう事か、はっきり説明してもらうっちゃ!」

「そんな事よりプライバシーの侵害じゃっ!」

「ウチは家計を預かってるっちゃ!それなのに〜…その、レストランみたいな名前の請求先とかっ!それからその下の金額は一体何に使ったっちゃ!どう考えたって、男友達と遊んで使ったようには見えないっちゃよ!もしかして〜〜〜…」

「な、何じゃっ」

金額やら請求先やら使い道についてのラムの指摘にたじろぐあたる。

「もしかして…オ・ン・ナ、け?…んも〜〜っ!ウチにはこんな金額使ってくれた事無いくせにっ!どこの誰に使ったっちゃーっ!それにっ!」

怒りで興奮してきたラムはまさに仁王立ち状態、あたるを睨み付けて“バチッ、バチッ”と、あちこちから電気をほとばしらせている。

「もしっ、ウチの知らない所で…それ以上の事をしてたら〜〜…とにかくっ!ここじゃ話にならないっちゃ!!」

「ちょっ、待てって、おいっ、ラムッ!」

アパートに被害を与えてはマズいのと、夜中なので、ラムはあたるの襟首を掴むと、ずるずる引っ張って窓を開け、そこから夜の空に飛び出した。
あたるをぶら下げ黙って飛び続けるラム。やがてUFOに着いて中に入ると、たじろいでいるあたるににじりよって、先と同じように問い詰めた。

「夜中だし〜アパートじゃ思いっ切り放電出来ないけど〜ここなら思う存分〜〜…ダーリンッ!ウチには何もしてくれないくせにっ!このーーーっ!浮気者ーーーーーっっ!!!」

「ちょっ!だから待てってっ!ラムッ!!」

あたるが言い訳…をする間も無く。ラムは久々に超強力な電撃をあたるに浴びせて、彼を黒コゲにした。


「はぁ、はぁ、はぁ…ダーリン…」

ラムは全身黒コゲでうつ伏せ状態のあたるの襟首を前から掴み、頭をグイッ、と持ち上げ向き合った。

「どこの女に一体いくら使ったっちゃ!ウチが家計のやりくりで苦労してるっていうのに〜…く、く…悔しいーーーっ!!」

そして2度目の放電。再びばったり倒れるあたる。

「だ…だ、から…オレの、話も…」

「はぁ、はぁ…ダーリンの言い訳の何を聞けって言うっちゃ!?」

床に突っ伏しながら、うめくようにラムに話しかけるあたる。

「先に…言っとくが…な、何も…しとらんぞ…食事、おごったり…そこまで、じゃ…」

久々に浴びたラムの強烈な電撃。散々浴び続けて、いい加減うんざりだった…はずなのだが。

(も、もしかして…こ、これ、か?…オレが求めていた、刺激、っちゅーのは…。そういや最近は…)

そしてボロボロになったあたる、ゆっくり起き上がると、目の前で相変わらず仁王立ちになっているラムを見上げて、言った。

「だから、ホントに…おごったり、バッグ買わされたり…それだけじゃ。それより、ラム」

ラムは腕を組み無言のままだ。まだ激しい怒りに満ちた表情をしている。

「そういや昔はよく、学校や学校帰りにこんな電撃浴びてたろ?オレ。それが最近は、一緒にいる時間が少ないせいか、ほとんど無かったろ?」

「…だからっ!?」

「セックスん時の電撃は、非常に穏やか、っちゅーか、あれはあれで非常〜にっ!良いわけだがっ!」

「…な、何だっちゃ、急に…」

あたるの突然の言葉に、ラムの怒りの表情が解けた。そしてラムは目をぱちくりさせると、恥ずかしそうに頬を赤らめた。

「オレが浮気した時浴びてた電撃の刺激が…最近ほとんどっ!不足しておった!そうっ!そうなんじゃっ!オレが毎日物足りんっ、と思っておった刺激、っちゅーのはっ!」

がばっ!と立ち上がったあたる、ラムの肩を掴むと、目を輝かせて言葉を続けた。

「これじゃっ、これっ!毎日が変化だらけの学生時代、年がら年中オレが浮気して浴びておった電撃っ!それにっ!」

「えっ?」

「今もガールハントしとるわけだがっ!そ、そこにラムの電撃が加われば〜…完璧じゃっ!昔の再現じゃっ!」

「だけど…昔と同じ、ってわけにもいかないっちゃよ。第一ダーリンは仕事だし、ウチは家だし…って、ダーリンッ!今もガールハント〜!?帰りにそんな事してたのけっ!それであんなにお金使ってたのけっ!?」

「それは置いといてだなっ。たまに抜き打ちで…ってのは、どーだ?」

「抜き打ちで、って、何をだっちゃ?」

「だからラムが抜き打ちで、オレがガールハントしとる現場を見つけて、電撃っ!という事じゃっ」

「…ダーリンの考えてる事がさっぱりわからんちゃ。何でそんなにウチの電撃リンチにこだわるっちゃ?」

「ここんとこ毎日同じような感じだろ?平凡な毎日に刺激が欲しいっ!と思ってたところなのだ」

「ウチのかんしゃくが嫌だったんじゃないのけ?」

「あれはあれでスリルと刺激があって…とにかく毎日が違ってたからな、面白かったろうが?」

「ウチはちっとも面白くなかったっちゃよ。ダーリンが浮気しない方が楽しかったのに、きっと」

「ま、とにかく…そっちの刺激は今度のお楽しみ、っちゅー事で…」

それまで子供のように楽しげな笑顔だったあたるの表情がやわらかくなり、ラムに顔を近付けた。顔の角度を変えながら、彼女の唇に数回軽いキス。頬やこめかみにも軽く数回。

「…もうずいぶん遅いっちゃよ?朝、大丈夫け?」

「余計な心配せんでも…いつもの刺激も、捨てがたいからな…」

「ちゃっ…」

ラムをお姫様抱っこで抱き上げたあたる、UFOのベッドにラムを下ろすと、焦げてボロボロになった衣服と下着を脱いで、ラムの服も脱がしにかかった。

(チクッ…ピリッ…)

極弱いスパークを散らして、何度も唇を触れ合わせながら、ラムの白い肌を剥き出しにしていき髪を解くあたる。

もう書類の山の事など、すっかり忘れていた。


<<ACT.2>>

「ん…う、ん…ダーリン…」

(チリリッ、チリッ…)

鈍く光る銀糸、それを橋渡しにしてラムとあたるの唇の間を走る、極細いスパーク。あたるは何度も顔の角度を変えながら、ぷっくりしたピンク色のラムの唇を吸っては離し、を繰り返す。

「ダ…ダー、リン…ん、んっ…ダー…リン、ダーリンッ」

あたるが夢中でラムにキスを与えている最中。仰向けに横たわっていたラムが彼の唇に指を当てて動きを止め、むっくり起き上がった。何で?というような顔で数回まばたきをするあたる。

「んもう…いっつもダーリンは、これで誤魔化そうとするんだからっ。さっきの話はどうなったのけ?」

「何だよ、ラムもすっかりその気だとばっかり思っとったのに。さっきの話って…抜き打ち電撃の話か?」

「そうじゃなくって、ウ・ワ・キッ!の話だっちゃ!」

肌蹴た胸の前で腕組みをし、ジロリとあたるを睨み付けるラム。それとは対照的にタラリ…と冷や汗を流すあたる。

「だから、何も無い、と言っただろーがっ」

「途中でウチの電撃の話にすり替えて、こういう流れにしようっていう、ダーリンの態度がっ!」

「…気に入らん、とゆーのか?」

「…だっちゃ」

それを聞いたあたる、カラダを起こしてあぐらをかき、ラムと同じく腕を組むと、むっとした表情になった。

「だったら、どないせえ、っちゅーんじゃっ!」

「何もして無い、って証拠はあるのけっ!?」

「証拠?証拠なら…あるわーっ!これじゃ、これっ!お前が以前、オレに黙って仕かけたこれじゃっ!」

あたるはおもむろに自分自身を手にして、ちょいちょい、と指差してみせた。そしてラムはあたるのジェスチャーである事を思い出した。

「あ…そういえば…」

実は以前ラムの企みで、ラム以外の女性と関係を持ったら変色する仕かけを、あたるのそこに施していたのだ。最初は悪趣味にも、赤緑の縞々にさせていたが、あたるが何度も「この色柄、いい加減どーにかならんのか?」と言ったので、無色透明に変えていたのを、ラムはすっかり忘れていたのだ。(*)

「あ、ああ…あははは…そ、そう言えば〜、そんな事も〜、あったっちゃね〜…」

今度はラムが、困ったような笑顔に冷や汗タラタラの表情になった。

「そ、そうだったっちゃ〜、ダーリンがあの色じゃ嫌だって言うから〜、あの後変えたんだっちゃ、そうだったっちゃね、ダーリンッ、あはははっ…」

そんなラムに相変わらずムスッとして、あたるは言葉を続けた。

「もちろん今でもガールハントはしとるし、他の女性とお近付きになりたい、とも思ってるわっ。そしてもちろん、ハーレムの夢も捨てがたいっ。…お前はそれを承知で…」

「でもウチは浮気を許してるわけじゃ無いっちゃ!」

「…それじゃ何で、一緒にいるんだよ。昔っからずーっと」

「浮気されるのは昔も今も嫌だけど…ダーリンが好き、っていう理由だけじゃ、ダメだっちゃ?」

ラムが少々申し訳無さそうに、あたるの顔をのぞき込むと、彼はぷいっ、と横を向いてしまった。そして横を向いたまま、ぼそっとこんな事を言った。

「ハーレムも捨てがたいが…ラムじゃないと…」

「ウチじゃないと?」

「…つ、つまり…オレが…特異体質になってしまった、という事じゃーっ!通常の地球人では有り得ない“電気体質”にっ!」

あたるはそこまで言うと、さっきの続き、とばかりにラムを押し倒した。ラムはベッドのスプリングで軽くポンッ、と跳ねた。

「朝まで…もう、そんなに時間…無いっちゃよ?」

「そんな事気にしてたら、何も出来んし…ま、朝になったらなったで、どーにか…なるさ…」

「いいのけ?…ウチのせいで…仕事…行け、なく…なって、も…知らない…っちゃ、よ…?…あ、んっ…」

そしてあたるは何度も…すするように、ラムの唇をねぶった。空調が効いているとはいえ、しっとり汗ばんでくるラムの細い肩を抱いて、彼女の唇を何度もねぶり、軽くくわえたり吸ったりした。
愛撫の始まりから…あたるはいつも、丁寧に、ラムのカラダを愛した。ラムの悦びを高めて、いつものやわらかな放電刺激を浴び、気持ちも自分自身も十分に昂ぶらせるために。

「あ、あ…ダー、リン…大…好、き…ずっ、と…あ、あ…あぁ…」

ラムの肌と密着して、彼女の匂いを嗅いだり、声を聞く。それだけでも脳内が痺れるような感覚になって、鼓動が早まり、血流量が増えるのがわかる。自分自身が…次第に頭をもたげてくるのが、わかる。
そして時々ラムの名を呼んでみる。

「ラム…ラム…」

その声でラムがカラダをピクリ、とさせ、必ずそれに声やカラダで反応してくれる。

「ダーリン…」

どんなにたくさんの女性に声をかけていても、ハーレムの夢が捨てがたくても。夜から朝にかけての、ラムとのこの時間が無いと…1日が終わった気がしない。そして、それもあるが…何と無く、生きている実感が…沸いてこない。そんな気がするのだ。

ラムの桃紅色の乳先を舌先の愛撫で硬く尖らせながら、ふっくらして少しごわついた繁みのある丘に、たどり着くあたるの指先。一旦そこで止まって行き先を変え、ラムの太ももの内側へと手を滑り込ませた。

カラダを起こして、ラムの片足を付け根から持ち上げてみる。厚みのある唇が少しだけ開かれると…“ぬちっ”…粘液を塗って接触していたものの表面が離れる時のような音を立てて、ラムの“ニンフ”が開かれた。

いつもと同じだというのに、気持ちも、自分自身の昂ぶりも、萎える事が無い。もう何年も続いている事だというのに。

「あ、ん…ダーリン…」

興奮で息が上がってくるふたり。上気し汗ばむ肌。そして互いが繋がる部分をほどよく濡らす体液。あたるの指先がラムの狭間に潜り込み、複雑に重なり合ったひだを押し分け奥を確かめる。そして間も無くして、一旦指をそこから引いた。

引き抜かれた指先にまとわり付いた愛液が、濃度の高い粘った細い糸を引く。ラムの“香り”をたっぷり含んだ、潤滑剤。あたるはラムの体位を正常位から後背位に変えた。ラムが小さくのどを鳴らして、あたるを振り返った。

「ダーリン…早く…」

あたるの矛先が、ラムの鮮紅色の谷間に差し向けられた。ラムはカラダのあちらこちらから、微細なスパークを不規則に飛ばしている。そして…。


<<ACT.3>>

十代終わりの頃よりも、更に肉感的になり、ただ黙って立っているだけでも芳醇な色香を感じさせてくれる。そんな、大人になったラムを花に喩えるならば…一見花弁数がバラに比べて少なくシンプルな色彩だが、大きく開いたその中心が、どことなく、女性をイメージさせる、西洋蘭・カトレア…が、相応しいかもしれない。

そんな高嶺の花…のようなラムも、夜露がしっとり下りる時間帯は、その身を震わせながら、肉厚の花弁の間からももを濡らすほどの蜜を零して、あたるを誘い、欲した。

「あっ…ん…」

四つん這いの背中からあたるが圧しかかると、足より細い腕ではふたり分の重さを支え切れないのか、ラムの上半身がゆっくり崩れた。ふくよかなバストがベッドに押し付けられると、開かれた脇からふっくらしたバストの淵がはみ出して見える。
そして投げ出した腕の肘から先の手が、シーツをギュッ、と握り締め、ラムは顔を横に向けて薄く目を閉じた。

滑り台のようにしなやかに反らされた背中、そして高く突き上げられた腰から上の、肉厚で丸みのあるラムの尻。あたるは自身の肉茎をラムの尻の下のゆったり開かれた狭間に挿し込み、下腹部を尻肉に押し当てた。

「ラム…」

「…あぁっ…ダーリンッ…」

あたるの急角度にそそり立った肉茎が、ラムのスリットを割り開いた。そして今すぐにでもそのナカに入るかと思われたラムのすぼまりをかすめると、肉茎にまとまわり付かせた彼女の愛液を伸ばすようにして、その先に突進していった。間も無くあたるの先端がラムのスリット先にある突起に当たって止まった。

「…ちゃっ…あ…あっ…!」

その感触に反応して、ラムはスリットの両側の肉厚な花弁で、あたるの肉茎を挟み込んだ。ラムの愛液でぬるりと濡れた肉茎の先端が、彼女の敏感な部分、包皮に埋もれて頭を少しだけ出している雌蕊(めしべ)を突付いているのだ。

「あ、は…あ、あ…そ、そこ…っ!…あ、あ、あ!」

一声ごとにトーンが上がっていくラム。時たま頭のてっぺんから出したような、小さな悲鳴にも似た声で喘いだ。そしてあたると同期をとるように、自らも腰を前後に動かしだした。

「い、いい…っちゃぁ…あ、あ…!ダ…ダァ、リンッ…!」

(パリパリパリ、パリパリパリパリ、パリパリッ…)

ラムの雌蕊はやがて赤く膨らみ、男性器のように勃起して包皮を押しのけた。ラムの肉花弁があたるの肉茎を挟んだまま、局部放電。それがラムのスリットの粘膜部分と密着しているあたるの肉茎上部に微細な振動を与えた。
それが先端から付け根までを舐めるように包んで痺れさせると、あたるは小さくうめいて、ラムの背のセンターラインに顔をうずめた。

「う…ラ、ラムぅ…」

うめきつつも、あたるはラムの肉花弁へと左の手を伸ばす。

十代終わり頃の…若干幼さの残っていたカラダつきは、二十代の男女らしく相応に成長した。あたるは背が伸び躯体も以前よりガッチリし、一方のラムも若干身長が伸びたが、大人の女性らしく出るところは更にふっくら成長して、腰や足首などのくびれをより一層強調した。

十代終わり頃の…刺激だけを求めていたような熱くて奔放なセックスで互いを確かめ合っていたふたり。それは今でも…あまり、変わっていない。

ラムの肉花弁に伸びたあたるの手が、彼女のスリット入り口付近をまさぐった。恥骨のある部分より下、スリットの入り口に指を当てると、少しだけコリコリした手応えのある部位がある。雌蕊…クリトリスの、体部だ。あたるは皮膚の下に潜っているラムのそれを、きゅっ、と押した。

するとラムは更に息を荒げて、泣きそうな声をのどの奥から搾り出し、シーツに顔をうずめた。

(パリパリッ、パチッ、パチンッ…パリッ、パリッ、パリパリパリッ…)

ラムの放電が顔をかすめ、カラダに絡み付いてくる。あたるは右手をベッドに着き腕を突っ張らせると、上半身を起こしてラムを見た。
両の肩甲骨、背のセンターを走る背骨。そこから左右対称に広がるように放出されている、ラムの細くて白い、小さな雷。
あたるはラムのスリット入り口に規則的に圧力をかけていく。圧力をかけると同時に放たれる、ラムの背の白い放電。見方によっては、白い羽が広がっていく様…にも見えるような気が、あたるはした。

ラムはゆっくり頭の向きを変えながら、相変わらず泣きそうな声で、悶え続けている。

時々、あたるの先端淵のくびれがラムの剥き出しになった雌蕊を引っかけ弾くと、ふたりはえもいわれぬ快感に襲われ、揃って声を上げた。

「ああっ…!」  「うっ…!」

ぐぐっ…ラムの両足の付け根が力んで、彼女の肉花弁が左右からあたるの肉茎に圧力をかけてきた。圧力をかけつつ、先と同じような局部放電で、あたるを外側から痺れさせる。

ぐっ、ぐっ、ぐっ…力み続けるラム。彼女の熱くなったスリット、その後方付近にあるすぼまりからは、先から途切れる事無く蜜が溢れて、ラムの粘膜と密着しているあたるの肉茎をたっぷり濡らし、滑りを良くしている。
互いに腰を動かしながら、こすりこすられ合い、外側での男女の交合が、しばし続いた。

「あぁっ!ダ…ダー、リンッ…!ウ、ウチ…い、い…っ!」

ラムの腰が先より更に力んだ。その圧力と電気による微振動で絞られたあたるの先端から、白い体液が勢い良く噴き出した。そしてラムも軽いオーガズムに達し、腰をわななかせて、脱力した…。

「ダーリン…やっぱりこっちの向きの方が…いいっちゃ…」

四つん這いだったカラダの向きを変えてベッドに仰向けになったラムが、両腕を伸ばしてあたるの頭をそっと掴んだ。あたるの乱れた髪を撫で付け、細い指先で彼の頬や唇をなぞっていく。

「この方が、ダーリンの顔が良く見えるから…。さっきのじゃ、キスも出来ないっちゃ」

「落ち着いてる時は…ちっとも放電しないんだな、ラムは。お前の放電の仕組みはよくわからんが…どうなっとるんだ?実際」

「ウチもよくわからんちゃ。ツノが関係してるのはよくわかってるけど。昔学校で習った事もあったっちゃよ。遺伝がどうとかこうとか…。ウチは母ちゃんが放電の能力持ってるから、きっとそれでウチも…」

あたるの頬を撫でていたラムの手のひらが、彼の顎の下に回った。まるで猫ののどを撫でるように、軽くくすぐる。そして、軽く放電。

「うっ…」

あたるは目を閉じて、小さくうなった。再び目を開けると、悪戯っぽく笑うラムの顔が目に入った。

「今の、どうだっちゃ?」

「…怒ったり、興奮したり、愛情表現の時のは、かなり強烈だが…。こうしてオレと…してる時とか…今みたいなのも、なかなか…」

「そうけ?…夜はいつも弱いのばっかりだけど…それじゃ、このくらいのは?」

(バチバチバチバチッ…)

「くっ…ちょ、ちょっとだけ、頭がクラッと…」

「ちょっと強かったっちゃ?」

「あ、ああ…ちょっと、な」

そんな会話をしている間に、あたるの落ち着いていたものが、次第に活力を取り戻してきた。

「そう言えばダーリン、さっき“電気体質”になった、って言ってたけど…」

そう言いながら、上半身を起こしたラム。

「そんなにウチの放電…いいっちゃ?」

ラムはまた“くすり”と笑うと、あたると目を合わせたまま、あぐらをかいた彼の股間にすっと手を伸ばした。しっとり汗ばんだラムの手のひらが、あたるのサオ部分をきゅっと握り、軽く放電。ラムの放電が発する弱めのパルスが、たちまちあたるのものを膨らませ、勢い良く起ち上がらせた。

「ちょっ…おい、ラムッ…」

「うふっ♪ダーリン、大好きっ…」

そしてラムはあたるの肩に腕を回し、自らゆっくり仰向けに倒れていった。それに釣られてあたるも前傾していき、ラムに覆い被さる格好になった。あたるは肘を曲げて二の腕でカラダを支え、大きな手のひらでラムの髪を撫で付ける。
そしてさっきラムがあたるにしたように、指で彼女の顎の下をくすぐったりしながら、軽いキスを数回繰り返した。

「…ううん…ダーリン…くすぐったい、っちゃ…ん、んっ…んっ…」

感じ出すと共に増えていく、ラムのスパーク。彼女の感覚を計るバロメーター。ラムが意識して強弱をつけている場合もあるが、そうで無い場合もあるので、あたるにはラムの感度が今どのくらいなのかが一目瞭然だった。

ラムの“微弱放電の愛撫”があたるを包む。冷たいような熱いような、微かに痛いようなくすぐったいような。胸と胸を合わせ密着した肌の間に微弱電流が発生すると、それがふたりに同時に弱めのパルスを与えた。

ラムの電流で満たされたあたるのカラダ。その指先までもが、見た目にはわからないほどの微振動を発しており、それでラムの敏感な部分を愛撫してやると、彼女はひどく悦んだ。

「…あ、あ…ピリピリ、して…い、いい…っちゃ…好き…ダーリン…もっと、してぇ…あ…」

やがて…正常位でラムに挿入されるあたるの矛先。

ぴったりフィットして吸い付くような、ラムの…内部。たっぷり濡れているナカを奥まで突き進んでいく、あたる。
何といっても…互いに発する“微弱パルス”が、互いの敏感な部分を適度にくすぐるのだ。そしてラムは…時々軽くいきんで腰をひねり、適度にあたるを締め付けてくれる。締め付けた後、少しだけ緩めて、また収縮。

やがてあたるの腰に回される、ラムの両足。ふたりは同期をとるように、同じリズムで腰を動かす。

(パリッ、パリパリッ…パチッ…ピリッ、ビリピリッ…)

抱き合いながら、いつもの微弱な放電で互いを痺れさせ、オーガズムに達しようと懸命に絡み合うあたるとラム。

「あ、あぁっ…!ダ、ダーリンッ!!」

あたるの精がラムの声とほぼ同時に放出された。そして今夜は珍しく…。

「ちゃあぁぁーーーーっ!!」

バリバリバリバリーーーーッ!!

「ぐっ!ぐわーーっ!!」

久々の、ラムの感極まった時の強烈な放電。青白く光り激しい勢いで飛び散るスパークがあたるとラムの全身からほとばしり、たまらず叫んだあたるは苦悶しながらラムにしっかと抱き着いた。

「ダーリンッ!ちゃあぁぁぁーーーーっっ!!だめぇーーっ!しっ、痺れ、てっ…ああーっ!!」

まだ繋がったままだったので、あたるを痺れさせている強い電流が内と外からラムのカラダに逆流した。それがふたりの体内を迷走・暴走し、そこからどうにか逃れようと、あたるは歯を食いしばってラムとの接合を外しカラダを離した。

が、ラムの方は、放電のコントロールが一時的に効かなくなったのか、バチバチバチッ!と音を立ててベッドの上でのた打ち回っていた。

「ダーリンッ!ダーリーーンッ!!」

まだ多少のスパークを飛ばし肩で息をしながら、どうしたらいいんだ?と焦って辺りを見回してみるあたる。
すると見た目茶色の金属っぽいチェーンが目に入った。UFO内はラムの能力の影響を受けにくいように、ほとんどが絶縁処理を施してあるか、絶縁体の素材で出来ていたので、純粋な金属製のものは数少ないのだ。

再び感電するのもいとわず、苦しむラムを抱き上げると、金属チェーンらしきものの所へ飛んで行ったあたる。触れてみると確かにそこから電気が外に逃げていくのがわかった。
半ばぐったりして放電し続けるラムを抱きかかえたまま、チェーンを掴んだあたる。長いそれの端がどこに続いているかは今はどうでも良かった。とにかくあたるは自分とラムの体内から電気が抜けるまで、アース代わりのチェーンを握り続けた。


<<ACT.4>>

ラムが目を覚ますと、ベッドの上だった。白いシーツがかけられて、傍らにはボロボロの衣服を身に着けイスに腰かけたあたるが、ベッドの端に頭を乗せて、軽いいびきをかいて眠っていた。

「…さっき、そういえば…。ダーリン、ダーリン?」

ラムが手を伸ばしてあたるの頭を軽く揺すった。すると少しして小さくうなりながら、あたるが目を覚ました。そしてかなり眠そうな様子でベッドに頭を乗せたまま、ラムに顔を向けた。

「…ああ…起きたのか…」

「ダーリン、さっきは…大丈夫だったっちゃ?」

「…ラムは?」

「ダーリンのお陰で、もう大丈夫、だっちゃ」

「…そっか…」

「それよりずいぶん眠そうだけど…ダーリン、仕事は?」

ラムは仰向けから腹這いにころりと転がって、ベッドの頭側にあるパネルに目をやった。

「…ダーリン、もうこんな時間だけど…」

「…ん…さっき、ラムが寝込んだから休む、と連絡しといた…」

「ウチならもう大丈夫なのに。でも、ま、いっか♪ウチの隣で眠るけ?ダーリン」

「…ああ、そうする…」

そしてラムの隣に潜り込んだあたるは、すぐさま大きないびきをかいて、眠ってしまった。

「眠ってるダーリンも可愛いっちゃ♪」

ラムは幸せそうに笑いながら、寝ているあたるをしばらく眺めていた。

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「…即、オーバーホールが必要?エマージェンシー・レベル?」

コンソールをオペレートしながら、モニタを睨んでいるラム。まだあたるは眠ったままだ。
シャワーの後、衣服に着替えて、UFOの空調をコントロールしようとしたところ、どうも調子がおかしいのに気が付いて、自己診断プログラムを走らせてみたところ、この結果がモニタに映し出されたのだ。

「おかしいっちゃねぇ…昨日は何でも無かったのに」

もう少し原因を調べてみようと、普段は使わないUFOの深部回路を走査するコマンド・パネルを立ち上げて、あちこちチェックしてみると。

「もしかして、これだっちゃ?…アース回路が…?あ、そういえば…」

絶縁体や絶縁素材に覆われたUFO内部でも、一部アースを組み込んでおり、どうやらそれが原因らしい。

「しばらく取り替えて無かったし、昨日のケンカとか、その後ので…?もう、しょうがないっちゃね…オーバーホールしなくちゃ」

電気を逃がすためにあたるが掴んでいたのがそれで、昨日のケンカの電撃とあたるが流した電気で、老朽化した導体とその先の電気を逃がす部分が、今後のラムの電撃に耐えられないほどのレベルにまでなってしまったらしいのだ。

「オーバーホールは父ちゃんに頼むとして…。そういえばそろそろ」

ラムがぐーすか寝ているあたるを揺り起こした。

「ダーリン、ダーリンッ、もうお昼過ぎたっちゃよ?」

「…もうちっと寝かしてくれ…」

「お腹空かないけ?そろそろお昼にするけど」

「…ああ、そういえば…昨日の夜食から何も食っとらんかったな…そう言われたら急に腹が減ってきた…」

「で、ダーリンのせいで〜しばらくは家計ももっと引き締めないといけないから〜当分はぜいたく出来ないっちゃ」

「…げっ…」

「ダーリンのお財布は、ウチがしっかり預かっとくっちゃっ!」

「何もそこまでせんでも…大体、オレがたまに外で食う昼飯とかどーするんだ?付き合いもあるんだぞ?」

「お昼は毎日ウチのお弁当にするっちゃ!それにきちんと返済し終わったら、考えてあげてもいいっちゃよ♪」

「しかし食うのだけは、ちゃんとしてもらわんと」

「一食抜くくらいは、覚悟してもらうっちゃ!」

「しかし夜だけはっ!しっかりスタミナのつくものを食わせんかいっ。そうでないと、体力持たんだろーがっ」

「…そ、そうけ?…うん、わかったっちゃ…それじゃ、夕食だけは、考えてみるっちゃ…」

そしてまた、夜が…やってきた。

「あのね、ダーリン…あんまりウチの電撃とか浴びてばっかりだと…そのうち慣れたりしないけ?」

「うーむ…あの真吾も十数年であんな体質になっちまったからなぁ…あるいは、オレも…」

「そしたら今みたいに、あんまり…気持ち良く無いかも…しれないっちゃよ?」

「そんなら、たまには…ラムに、アースでも取り付けてみるか?…しかしそれでは、普通だしなぁ…」

「それならダーリンにアース、付けてみるけ?…振動くらいは、感じると思うけど」

「…それよりラム、あの話だが…」

「あの話って?」

「あれじゃ、“抜き打ち電撃”の話」

「ウチがダーリンの帰りに抜き打ちでガールハントの現場を押さえて、電撃リンチする、っていうアレ?…でもぉ…」

「嫌なのか?面倒とか?」

「そうじゃなくって。だってダーリン、今のところは女に声かける以上の事、してないみたいだし…ウチじゃないと、ダメだって言うし♪」

「まぁ、ラムの放電に慣れたら慣れたで、またどーにかなるか、きっと。…と、そんな事より…」

「ダーリン、大好きっ♪…んっ…もう、いきなり…そんな…とこ…あ…」

「…もうあんな、特大電撃…こんな時に、出すなよ…オレも、ラムも…大変な事に…」

「ア…アース、が…無い、から…気を付ける…っちゃ…あっ、んっ…!」

「…ま、こういうのも…刺激になっとるから…十分、か…」

その後あたるが「刺激が足りない」とぼやく事は無くなったらしい。つまりラム相手にそれなりの工夫を試行錯誤しつつ…なようだ。そして今夜も、くんずほぐれつしつつ…刺激的な夜が、更けていくのであった。
しかし結局書類を片付けられず、彼が上司から大目玉を食らったのは、言うまでも無い。

--- E N D ---

(*)・・・「あとがき」に補足(蛇足)有り。

あとがき


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