(例えば・22)聖バレンティヌスの夜


2月のある日の事。ラムは諸星家に行き、あたるが使っていた部屋の押入れを整理していた。そこへあたる母が顔を出した。

「あ、お母様」

「悪いわねぇ、ラムちゃん。あなたたちも結婚した事だし、押入れにあるあの子の物、持っていってもらおうと思って。何だかワケのわからないものも色々あるのよねぇ。だから私じゃ整理出来ないし、ラムちゃんならわかるだろうと思って頼んだんだけど…そろそろお腹空いてきたでしょ?お昼にしない?」

「もうそんな時間だっちゃ?お昼の仕度なら手伝いますっちゃ、お母様」

「いいのよ、昨日の残り物にちょっと手を加えただけだから。じゃあ、そろそろお昼にしましょうか」

「はーい」

「あたるは相変わらずでしょう?結婚したからってあまり変わるとも思えないのよねぇ」

「でもウチは結婚出来て、すっごく嬉しいっちゃよ?」

「あの子も相手がラムちゃんで本当に良かったわ〜。他の娘さんじゃあ、あたるのお嫁さんになんて…とてもとても」

「ウチはダーリンと一緒にいられるだけで、十分だから…」

そしてふたりは諸星家の台所で、女同士の他愛無いお喋りをしつつ、ささやかな昼食を摂り始めた。昼食を食べ終わると、再びラムは押入れの整理を始めた。そして雑多な荷物の中に、ある物が混ざっているのを見つけると、ラムはにっこり笑ってそれを手にした。

「あはっ、ダーリンの制服♪…そういえばダーリンが前に着た時、随分小さくなってたっちゃね…ふふっ♪」

一通り荷物を分別すると、ラムは必要そうな物と学生時代の制服を持って、UFOを呼び、中に運び入れた。そしてふたりの新居であるアパートに帰ってきた。

そして夜になり、あたるが帰宅した。

「ね、ダーリン、これ見てみて〜♪ダーリンの制服持ってきたっちゃ」

あたるは自分の学生時代の制服を見て、ラムにこう言った。

「そういえば以前…お前と高校時代の制服を着て…だったよなぁ?」

「だったよなぁ?って何だっちゃ?」

「だから寸足らずになった制服を着て…だったよな〜」

「だから何だっちゃ?」

「憶えとらんのか?あ、そういえばこんな事もあったなぁ。ほれ、高校時代ん時に…」

ヒントばかりではっきりした事を言わないあたるに、ラムはちょっと困った風な顔をして見せた。

「何だよ、ぜーんぶ憶えておらん、というのか?案外忘れっぽいんだな、ラム」

「そんな事無いっちゃよ。ダーリンが変なヒントばっかりではっきり言わないから…あ、高校時代に制服…って…」

「思い出したか?」

「ウチが…ダーリンの制服、着て…それから〜…ちゃっ」

ラムは何かを思い出してそこまで言うと、口に手を当てた。

「やだっちゃ、ダーリン…ウチ、恥ずかしいっちゃ…」

「な〜にが恥ずかしいんじゃ。今更…」

「だってぇ〜…」

「あーんな事があっただろ?あーんな事が」

そしてここから、高校時代のある日の回想シーンへと飛ぶ。


ふたりが高校生だったある日の事。学校から帰ったあたるは即行で着替えると、ラムが止めるのも聞かず、いつものようにガールハントに出掛けていった。

「んもーーーーっ、ダーリンのバカッ!」

機嫌を損ねたラムは、あたるの部屋でそう怒鳴り、帰ってくるまでの間、どうしていようか、と思いあぐねていた。そしてふと見た部屋の隅っこには、あたるの制服が脱いであった。

「ダーリンのバカッ…だらしないっちゃね〜制服こんな所に脱ぎ捨てたまんまで…」

そして冬服の上を手に取ると、それを広げてマジマジと見てみた。

「ウチより少し大きいくらいかな〜。男子の制服ってどんな感じなのかな〜…ちょっと着てみよっ」

ビキニ姿のラムは、あたるの学ランの上着に腕を通した。

「やっぱり袖がちょっと余るっちゃ。…ふーん…こんな感じなのけ…ふふっ、変な感じ…ダーリンの…匂いが、して……」

少しだけ袖が余った上着に身を包んで、制服に染み付いたあたるの匂いを嗅いでみるラム。

「ダーリンの匂いがしてるっちゃ…ダーリン…ダーリン…いい匂い…。ダーリンの匂い…好き………あ…」

あたるの匂いを吸い込んでいるうちに、ラムは自身のカラダが火照り、脈動が早くなるのを感じだしていたのだ。

「あ…何だか…熱くなってきたっちゃ…どうしよう…」

トクトクと脈打つ鼓動。喉が渇き、ラムは軽い眩暈を覚えてきた。

「ダーリン…ウチ…ウチ…」

次第に切なくなる心と体。ラムは制服の前身ごろを掴むと、腕を交差させて体にぎゅっと捲き付け、畳の床にころりと横たわった。

「ダーリン…ダーリン…」

ラムはあたるの制服の匂いに当てられ、居ても立ってもいられなくなったのだ。

「ああ…ダーリン…ダーリン…」

小さく呟きながら、あたるに抱かれている事を想像するラム。それだけで…あちらこちらが熱く、ざわついてくるのを感じる。そのざわめきが…彼女をいけない行為に走らせようとした、その時だった。

“ガチャッ”

「忘れ物〜〜…っと!」

「ちゃっ!…ダ、ダーリン…」

突然あたるが部屋のドアを開けて入ってきたのだ。ラムは横たえていた身を慌てて起こすと、顔を赤くしてその場に固まってしまった。

「…何やっとるんじゃ、オレの制服着て…」

「…え、えーーーっと、べ、別に〜〜何もしてないっちゃよ、何もっ、うん」

「…何もしてない、っちゅー事は無かろーが…何もしてなくて…そんな格好するのか?」

「えっ…こ、これは〜〜〜ダーリンの体、どのくらいのサイズか測ろうかと思って…だっちゃ、うんっ」

「ふーーーーん…」

冷ややかな目でラムを見下ろすあたる。そんな目で見られると、ラムは一層赤くなった。

「何でそんな目で見るっちゃ、ダーリン…」

「いや、なんも…そりゃ!」

「ちゃっ!」

あたるはラムを押し倒すと、こう言った。

「オレの制服の上着で、何をどーするつもりだったんじゃ…」

「な、何って…ダーリンの…匂い、嗅いでたら…」

「オレの匂いで?」

「何だか…急に、ダーリンの事、思い出して…それで…」

「…制服がオレの代わりなのか?…そういう事なら…もう、いいっ」

「何がいいっちゃ?」

「制服着て、好きにどーとでも…すりゃいいだろ…」

「ダーリン怒ったのけ?」

「誰が…」

「怒って無いなら…ウチを…抱いて…ダーリン…」

「…ふんっ…」

「ねぇ、ダーリン…ウチに…キス、して…」

「……ん…あ、ああ…」

「やっぱりダーリン…優しいっちゃ…」

「制服なんぞで…オレの代わりになるかっ」

「だっちゃ…ダーリン…」

そしてふたりはキスをして…そして、抱き合った。


「…と、まぁ、そんな事があっただろ?」

「…ダーリンの…意地悪っ」

「制服でナニしようとしとったお前が悪いっ」

「だってぇ〜ダーリンの匂いがして…それで、ウチ…」

「ったく、もしその最中にオレが帰ってきたら…まぁ、そのまんま、なだれ込む、ってのも…アリだったかもな…」

「…だからその話はもう…恥ずかしいっちゃ…」

「ま、その話はまたいずれするとして、だ」

「いずれまた、って…もういいっちゃよ…。それよりも〜今日何の日か憶えてるけ?ダーリン」

ラムはころりと話題を切り替えると、キッチンから寝室に入り、何かを持って戻ってきた。手を後に回して、何か隠し持っているようだ。そして「はい、ダーリン」と言ってそれを差し出した。

「ああ、そういや今日は…」

「バレンタイン・デーだっちゃ♪はいっ、チョコとマフラー♪」

「マフラーはもういいぞ…何本あるんだ?数えておらんが」

「何本あってもいいでしょ?毎日違うマフラーで出掛けられるっちゃよ?」

「まぁ、それはそーだが…オレとしては小遣いの方が、嬉しいのだが…」

「だーめ。お小遣い余計に渡すと、すぐに使っちゃうくせに」

「こっちにも付き合いとか、色々あんだろーがっ」

「変なお付き合いに使わないなら…」

そう言ってラムは財布から出したいくらかを、あたるに手渡した。

「今回だけ特別だっちゃ」

「お、サンキュー」

「こういう時だけご機嫌いいっちゃねぇ。サンキューなんて珍しいっちゃ」

「いいだろ、別に」

「いいけど、別に〜」

そんな他愛の無い会話をして、夕食を摂る。そして床に就く時間になった。

「ホントは記念日だったから、もうちょっと豪華にしたかったけど…」

「そういやそうだったな」

「ダーリンがプロポーズしてくれた日だから…お祝いしたかったけど…」

「けど?」

「ちょっと引き締めないと、ウチだって色々大変なんだからっ」

「そうなのか?」

「そうだっちゃ」

「ふーーーん…オレに小遣いくれたのに?」

「だからあれは特別だっちゃ」

「…そっか…ラム…」

「何?」

「いや、何でも…」

そしてあたるは隣に横たわっているラムをそっと抱いた。

「ダーリン…」

「何だ?」

「ありがとう…ダーリン…」

「…何じゃ、いきなり…」

「ウチの事、いっぱい、愛して…くれて…」

「…何で今、そんな事を…」

「何と無く…そう、思ったから…」

「…ずっと…オレの…傍に、おるんじゃなかったのか?だからいつだって言えるだろ?」

「うん…もちろんだっちゃ…でも、今言いたかったから…ありがとう、って…。ダーリン、好き…ずーっと、ずーっと…好き…」

「ラム?」

「なぁに?ダーリン」

「ずっと傍におるつもりなら…今、言わなくていいぞ…」

「うん…」

「オレは…“あの時”までは…絶対に…」

「絶対に、言わないつもりでしょ?」

「…ああ」

「楽しみにしてるっちゃ、ダーリン…」

「アホか…“あの時”を楽しみにしてるってなぁ…おいっ」

「ふふっ…冗談だっちゃ。もし“あの時”まで言わないって言うなら…」

「言うなら?」

「ずっと…聞けなくても、いいっちゃ…ずーっと、ずーっと」

「…ラム…オ…オレ…」

「ん?」

「いや、何でも…無いぞ…」

あたるはラムの言葉を聞いて、言葉に詰まってしまった。胸が温かい…いや、熱くなった。そんなラムが…愛しくて、堪らない…そんな、気持ちになった。

「ダーリン、いっぱい…キス、して…」

そしてあたるはラムにキスを与えた。互いの匂いや味を含んだ唾液が溢れる。ラムが喉を鳴らして、それをこくりと飲み込む。あたるもラムのそれを飲み込み、気持ちをどんどん昂ぶらせていくのだ。

少ししてキスを解くと、あたるは上半身を起こして、手の甲で自分の唇を軽く拭った。そんな彼をラムが潤んだ目で見詰めている。そして両手のひらで、そっとあたるの頬に触れてきた。

“むにっ”

「ひきなり、何すんじゃ…」

ラムは両手の指であたるの頬を摘むと、左右に軽く引っ張ったのだ。ちょっとむっとしたような表情でラムを見詰め返すあたる。

「ふふっ…ダーリン、面白い顔してるっちゃ」

「アホ…何が面白い顔じゃっ。お前だってなぁ〜」

“むにゅ〜”

「ほれ、お前だって面白い顔になったぞっ」

“むに〜”、“むにゅ〜”と、少しの間ふたりは互いの頬を引っ張り合って、ふざけ、それからまたキスをした。

「ダーリンのキス…大好き…ぜーんぶ、大好き…」

キスを解く僅かの間に、ラムがそう囁く。その言葉に答える事無く、あたるからまたキスをする。触れ合った唇と唇、舌と舌が、ラムの軽い放電でピリピリしている。あたるはそんなラムとのキスが…好きだ。

やがてふたりは寝巻きを脱いで、一糸まとわぬ姿になった。そしてあたるが前戯を始めると、ラムの悩ましい声が彼の耳にたくさん入ってきた。吐息だったり言葉だったり、それが流れるように耳に入り、あたるの聴覚を刺激し、その刺激がカラダ全体に広がっていく。

「うんっ…あんっ…あっ…いっ、いいっ…ちゃぁ…ダーリン…ダーリン…ダーリン…あ、あぁ、ぁ…ぁ」

ラムの声と匂いと味。あたるの行為で悶える姿。全身で感じる彼女の肌、カラダの温もり、柔らかさ。五感全てでラムを感じたい…そう思うと思わざるとに関わらず、あたるはラムの全てを隈なく愛する。

そしてラムの深部に己を埋めて…ふたりはひとつになる。逸物を挿入すると、前戯以上に、ラムの全てを感じ、ラムを感じさせる事が出来る。

「ラ、ムッ…」

「ダーリン…ダーリンッ、ダーリンッ…ダァ…リンッ…!」

ラムが両足を上げて、あたるの肩にそれを引っ掛け、腰高位の体位になった。布団に手を着いたあたるは、腰を使ってラムのナカに己を押し進め、引いてはまた奥を突き上げる事を繰り返した。

あたるが奥まで届く感覚に、ラムは身悶え続け、声をあげ続けている。

「お…あ…あ…あぁっ…あぁっ、あぁっ、あぁっ…はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ!はぁんっ!!」

あたるの突きが一進一退を繰り返すと、それに合わせてラムのカラダが揺れる。あたると同調したリズムで揺れ続ける。お碗型の乳房もぷるぷると揺れて、交合のリズムが早まると、狂ったように跳ね回る桃紅色の頂が、あたるの目に入った。

「あぁっ、あぁーんっ!…いっ、ぃっ…いぃっ…!ダァッ、リンッ、ウチッ…!だめっ…あ、いっ、いぃっ…あ…あ…あっ…」

「…くっ…」

先にラムが達すると、彼女のヴァギナがいい具合に収縮し、あたるの逸物を絞った。そしてまた彼も…ラムの後を追うようにして、達した。


愛の行為は熱く激しく…燃え上がるほどに、ふたりの感覚を…少しずつ、狂わせていく…。

ラムの不規則な放電が、閉じられたふたりだけの空間に飛散し、充満していく。

あたるを抱くように包み、彼を愛撫する。その愛撫に声無き声で応えるあたる。

地球人と鬼族の人間という特異なカップルだけが味わう、特別な、夜…。

「ダーリン…ダーリン、ダーリン…ダーリン…」

荒い息を整える間も無く、ラムがうつ伏せになる。そしてあたるは少し浮いた状態で突き上げられたラムの臀部を掴み、クンニリングスを始めた。ラムのひだがあたるの口唇に絡み付く。止め処無く溢れ出すラムの愛液があたるを濡らす。

「あはぁっ!ダーリンッ!あぁんっ、あんっ、あぁーーーっ…あっ…」

あたるの舌技に、ラムはカラダを激しく悶えさせ、白いシーツを掴み、彼の行為に声を漏らす。

「いやぁ…あっ…ダーリン、のっ…意地、悪っ…あ、ぁ、あ…だめぇ…」

背後からの攻めに、ラムの放電が少し強くなった。それでもあたるはクンニをやめようとしない。電気を帯びた愛液がラムの蕾から零れて、彼女のひだや陰核に、あたるを通じてなすり付けられる。

ラムのカラダの匂い…愛液の味…それが媚薬となって、あたるを酔わせる。感覚が…狂っていく。

「ひやぁ、ぁ…」

膨らんだ陰核、ぽってりと厚みを帯びた陰唇。それらを舌先で突付き、転がすあたる。ラムの感覚も…少しずつ狂っていく。

「も、もう…ダー、リン…はっ…早く…ウチに…」

欲しがるラムを焦らすあたる。彼の逸物は既にいきり立って、ラムのナカに入りたがっているというのに。

「は、早くぅ…ダーリン…早く…ウチに…」

堪らなくなったラムはカラダを浮かせると、あたるの腰に抱き着き、シックスナインの体位に持ち込んだ。そして彼の逸物に口を押し当て…ゆっくり、飲み込んだ。

「んっ、んっ、んっ…」

ふたりのくぐもった声、そして淫らな水音が、互いの陰部から聞こえてくる。

「んふっ、んっ、んっ、んっ…」

ラムがあたるのサオを優しく掴み、逸物の先を口に含んで、口唇と舌とで擦り上げる。その感覚があたるの攻めを一層激しくさせる。…それから間も無くラムの口内に白い体液が注ぎ込まれると、彼女も下肢を震わせ、軽い絶頂を迎えた。

「ダーリン…愛してるっちゃ…」

ラムの囁きが、まだ物足りない感覚が、あたるを三度、行為に走らせる。ラムのバックからのめり込む、あたる自身。彼女の肉体が、前後左右にうねる。彼のカラダも前後に揺れ、同期を取りながら交合する。

「んはぁ…あっ、あっ、あっ…あっ、あっ…あ、ぁ、ぁ…ぁ…ぁ…」

感じるままに声をあげるラムだったが…今夜はなぜか…自分の感覚が、肉体から離れて高い所へ持っていかれる気が、した。今いる場所から…違う場所へと昇っていくような。いつも感じる“高みに昇り詰める”感覚とは違う…そう思った瞬間、シーツをしっかり掴んで、あたるを呼んだ。

「ダーリン…ダーリンッ…!ウチ、を…しっかり…つかまえて、て…どこかに、行かないように…ウチを…繋いでて…!」

「…くっ…ラムッ…」

ラムの呼び掛けに気付いたあたる。何かがいつもと違う…そう感じると、交合の密度を濃くするために、様々な体液で濡れたカラダを先よりもぴったり合わせ、ラムのもっと奥へと入り込んだ。

「…飛んじゃう…!…ウチが…どこか、に、飛んで…イッちゃう、う…んっ、んっ…んっ…んっ、んあぁぁっ…!」

「…ラッ…!」

そしてラムはそのまま脱力し、しばしまどろみの中を彷徨った。やがて気が付いてみると、いつものように隣にはあたるがいる。

「…ラム、ラム…おい、大丈夫か?」

「…あ…ダーリン…」

「いつもと、様子違ったから…びっくりするだろ」

「何だか…いつもと違う所に…行っちゃう気がして…それで…」

「アホ…」

「ごめんちゃ、ダーリン…でも、目が覚めて…隣にダーリンがいて…安心したっちゃ」

「オレが…」

「ん?」

「いや…何でも…」

言葉を濁したあたるは、黙ったままラムをそっと抱き締めた。

「ちゃんとダーリンが繋いでてくれたっちゃ…ありがとう、ダーリン…」

「先に…どこか行ったり、するなよ…どこにも…」

「ダーリンがいるから…大丈夫♪ダーリンが助けてくれるもん♪」

「ラムの、アホ…」

「そんなにウチの事、アホアホ、って言わなくたって…ダーリンの、バカ…」

そしてふたりは抱き合いながら、優しい眠りの中に入っていった。


「結局何だったのか、よくわからないっちゃ」

「何が?」

「夕べの感覚が…すごーく高い所に行きそうだったんだけど…また戻ってきたっちゃ。そんな感じ」

「確かにまぁ…妙だったが…」

「ダーリンがいるから、ウチ、大丈夫だっちゃよ。ダーリンもウチがいるから大丈夫でしょ?」

「いや、オレは…この世に女がいる限りはっ!…はっ!」

「ダァリンのぉぉぉ〜〜〜…バカーーーーーッ!!!」

“バリバリバリバリバリーーーーーッ!!!”

それからしばらくして…ふたりは試行錯誤の日々を迎える事になる…。

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“ありがとう、ダーリン”

“いや…”

“ウチをいっぱい…愛して…くれて…”

“あ、ああ…”

“ダーリン…大好き”

“………”

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聖なる夜ではない、平凡な日々でも。

愛し合い、繋ぎ合う、心と心。

言葉は無くとも。

互いにすべて、わかっているから。

--- E N D ---

あとがき


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